【参院選】民主、自民ともに触れていない取り調べの「全面」可視化　日弁連事務次長「非常に遺憾。マニフェストに掲げるべきだ」

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★マニフェストの今：１０参院選えひめ／２　取り調べ可視化　／愛媛
◇自白強要－－冤罪で拘置３８６日　「一部」でなく「全面」に

　「長くなるとだんだん罪が重くなるぞ」「会社とか従業員にも迷惑がかかるけん、早（は）よ認めた方がええぞ」
　９９年２月、宇和島市の男性（６１）は、宇和島署の取調室にいた。窃盗容疑などで逮捕されての取り調べだったが、
後に無罪が確定した事件。「証拠とされた防犯カメラの写真を手にした担当刑事に、執拗に（自白を）迫られた」と当時の様子を振り返る。

　事件は９８年１０月、同市内の民家から貯金通帳などが盗まれ、５０万円が引き出された。被害者の知人だった男性が逮捕された。
　松山地裁宇和島支部判決や男性の話によると、逮捕当日、初めは取り調べの口調も優しく、男性は午前中、否認し続けた。
しかし、午後に入って、口調は一変する。「証拠はあるんやけん、早く白状したらどうなんや」

　男性の向かいに座っていた体格のいい刑事が机をたたき、男性を怒鳴りつけたという。
動揺のあまり、「頭が真っ白になった。『やりました』と言ったら写真を見せてくれると期待した。
写真と実物を比べれば、私ではないとわかるはずだと思った」と、虚偽の自白をした当時の気持ちを振り返る。

　しかし、“自白”した男性を担当刑事は、写真を見せることのないまま逮捕した。
　検察の取り調べから否認に転じ、松山地裁宇和島支部で裁判が始まっても起訴内容を全面否認した。
“証拠写真”を見たのは、起訴後の面会の時だった。弁護士が示した写真には顔がはっきり写っておらず、
「全然違った。だまされたことに気づいた」という。

　検察側は懲役２年６月を求刑。しかし、判決前の００年１月になって真犯人が現れ、無実が証明された。
　拘置期間は３８６日。父親の死に際には会えず、職場には男性が戻る場所はなかった。
「どん底に落とされ、人生を狂わされた」と憤る。

　男性は「（取り調べ）可視化には大賛成。冤罪は確実に減る。
ビデオ録画されていたら、私も、もう少し強気に写真を見せてくれと刑事に言えたかもしれない」と振り返った。（続く）

讀賣新聞　http://mainichi.jp/area/ehime/news/20100701ddlk38010671000c.html

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【参院選】 民主、自民ともに触れていない取り調べの「全面」可視化 日弁連事務次長「非常に遺憾。マニフェストに掲げるべきだ」

【参院選】民主、自民ともに触れていない取り調べの「全面」可視化　日弁連事務次長「非常に遺憾。マニフェストに掲げるべきだ」　