共産党空白区の１４８選挙区、「自公政権は絶対ノー」小選挙区では民主党への投票、比例は共産で

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090806ddm002010040000c.html

’０９衆院選：投票まで２４日　共産、比例を重視　戦略転換、小選挙区は民主容認

　「衆院選は比例代表と小選挙区の２票あります」。衆院選後の「民主党政権」誕生をにらみ、共産党が「２票」の使い分け
　を呼びかける作戦を展開している。共産党候補がいない小選挙区では民主党候補への投票を認めつつ、「比例は共産」と訴える。
　０５年衆院選の比例票（全国計）より１５０万票以上多い６５０万票を目標に、解散時の９議席からの上積みを図り
　「是々非々の建設的野党」として新政権への影響力を確保したい考えだ。

　「この議席は東北の命綱。暮らし、福祉、農業を守る、絶対に失えない宝の議席だ。比例は共産党という輪を広げてください」。
　ねぷた祭に沸く青森県弘前市の大通りで１日、志位和夫委員長は比例東北ブロックの１議席死守、さらなる上積みを求めて声を上げた。

　志位氏の弘前入りは００年の委員長就任後初めてだが、今回、弘前市を含む青森４区での公認候補擁立は見送っている。
　比例重視の同党の姿勢を示す行動で、ターゲットは「自公政権は絶対ノー、でも民主にも不安が残る層」（志位氏）だ。

　これまでの共産党の戦術は、小選挙区候補を積極的に立て、比例と連動させて比例票の拡大を目指すものだったが、
　今回はこれを転換。前回は３００のうち２７５小選挙区で立てた公認を１５２に抑えた。
　東北ブロック名簿１位の高橋千鶴子前衆院議員は「小選挙区は皆さんの判断で投票してもらえればいいと説明している。
　かえって『比例は共産』とお願いしやすくなった」と手応えを話す。
　志位氏も５日のＢＳ１１デジタルの「インサイドアウト」の収録で「現状に合った現実的な選挙方針だ」と語った。

　弘前市の街頭演説会にいた５０代の男性会社員は「（小選挙区で）共産党と書けないのは寂しいが、これだけ政権交代と騒がれると
　民主党に投票してみたい気にもなる」と話した。【渡辺創】

つづく