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【速報】おとじつ6

1 : ユキノシタ(鹿児島県):2009/06/13(土) 00:46:03.73 ID:bpEd+e/o ?PLT(13000) ポイント特典

494 名前: チドリソウ(東京都)[] 投稿日:2009/06/13(土) 00:24:40.27 ID:32cNxekE
お止め組が実況


けいおん!紅茶267杯目
http://hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/anime/1244738651/184
184 名前:雑用@お止め組。 ★[sage] 投稿日:2009/06/12(金) 02:28:34 ID:???
京アニま〜た学祭エンドか?


スレスト野郎がけいおんスレで実況。腐ってやがる


まえ
【速報】お止め組が実況 腐った2ちゃん運営の実態★5
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244821376/

2 : ロウバイ(群馬県):2009/06/13(土) 00:46:28.80 ID:I7CHhgaJ
と見せかけて

3 : チドリソウ(宮崎県):2009/06/13(土) 00:46:35.12 ID:l9h45Ue5
         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・
ミミ:::;,!      u       `゙"~´   ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ  ゞヾ  ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
ミ::::;/   ゙̄`ー-.、     u  ;,,;   j   ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\   ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/    J   ゙`ー、   " ;, ;;; ,;; ゙  u ヾi    ,,./ , ,、ヾヾ   | '-- 、..,,ヽ  j  ! | Nヾ|
'"       _,,.. -─ゝ.、   ;, " ;;   _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ  | 、  .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
  j    /   ,.- 、  ヾヽ、 ;; ;; _,-<  //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─--  エィ' (. 7 /
      :    ' ・丿   ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、  i     u  ヾ``ー' イ
       \_    _,,......::   ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... '  u ゙l´.i・j.冫,イ゙l  / ``-、..- ノ :u l
   u      ̄ ̄  彡"   、ヾ ̄``ミ::.l  u   j  i、`ー' .i / /、._    `'y   /
              u      `ヽ  ゙:l   ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_   ̄ ー/ u /
           _,,..,,_    ,.ィ、  /   |  /__   ``- 、_    l l  ``ーt、_ /  /
  ゙   u  ,./´ "  ``- 、_J r'´  u 丿 .l,... `ー一''/   ノ  ト 、,,_____ ゙/ /
        ./__        ー7    /、 l   '゙ ヽ/  ,. '"  \`ー--- ",.::く、
       /;;;''"  ̄ ̄ ───/  ゙  ,::'  \ヾニ==='"/ `- 、   ゙ー┬ '´ / \..,,__
、      .i:⌒`─-、_,....    l   /     `ー┬一'      ヽ    :l  /  , ' `ソヽ
ヾヽ     l      `  `ヽ、 l  ./  ヽ      l         )  ,; /   ,'    '^i


4 : タチツボスミレ(千葉県):2009/06/13(土) 00:46:37.34 ID:5snneiZT
攻防が面白い

5 : イモガタバミ(東京都):2009/06/13(土) 00:46:40.13 ID:3hi+5fXV ?PLT(12121)
      _| ̄|_| ̄|  | ̄|_| ̄|__| ̄|_| ̄|   | ̄|_| ̄|_| ̄|
      |_  _||  | ̄    |  |     |  | ̄   |  |     ̄|
       r┘└へ|  |二コ ┌'|  |二コ ┌|  |二コ ┌'|  |二コ ┌┘
      〈 〈]  ゚,、〈|  | o  ヽ| | o  ヽ|  | o  ヽ|  | o └「 ̄\
      ヽ-ヘ_>ノ_ノ|_|、_ハ/|_|、_八ノ|_|、_ハ/|_|、_ハ/`⊇.ノ
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l_j_j_j と)   | |  |     / l_j_j_j と)    | |  |     / l_j_j_j と)    | |  |     /

6 : チドリソウ(兵庫県):2009/06/13(土) 00:46:41.20 ID:PTVKfBK5
仕事はえーな

7 : レウイシア(東京都):2009/06/13(土) 00:46:41.65 ID:/mC3zeRZ
アニヲタは頸動脈切って死ねばいいのにね☆

8 : ノボロギク(北海道):2009/06/13(土) 00:46:42.98 ID:XRIe/v8G
WWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW

9 : プリムラ・ダリアリカ(神奈川県):2009/06/13(土) 00:46:43.12 ID:bB02vV1z
 *      *
  *     +  うそです
     n ∧_∧ n
 + (ヨ(* ´∀`)E)
      Y     Y    *

10 : ジャーマンアイリス(熊本県):2009/06/13(土) 00:46:44.74 ID:r4TvOX30
はよこいや

11 : オステオスペルマム(神奈川県):2009/06/13(土) 00:46:45.37 ID:MV7aNuS+
1000!

12 : ボタン(東日本):2009/06/13(土) 00:46:47.02 ID:p+LjO8A1
雪さんは俺の嫁

13 : ストック(東京都):2009/06/13(土) 00:46:48.02 ID:lnHguPWj
おと☆じつ

14 : カラスノエンドウ(茨城県):2009/06/13(土) 00:46:48.25 ID:mF6CAZsi
キチガイしゅげー

15 : ニオイタチツボスミレ(神奈川県):2009/06/13(土) 00:46:48.94 ID:yUizW4sI ?2BP(333)
akoおせーよ

16 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:49.99 ID:omeSuUmc
「僕もだよ」

17 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.03 ID:omeSuUmc
「ぁ…おねーちゃん?」

18 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.19 ID:omeSuUmc
「んーん、別に構わないよ」

19 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.20 ID:omeSuUmc
「…雪は、それも知っています」

20 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.22 ID:omeSuUmc
「落ちついてるんだね」

21 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.23 ID:omeSuUmc
「それより、レポートとか、けっきょくどうするの?」

22 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.24 ID:omeSuUmc
「いま来たところだよ。こっちこそ急に呼び出したりして、ごめんね」

23 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.25 ID:omeSuUmc
 それは、きっと仮初めの安住だ。

24 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.29 ID:omeSuUmc
「怪(あやかし)…」

25 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.29 ID:omeSuUmc
「痛かったら…透矢さんが、治してあげてください」

26 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.32 ID:omeSuUmc
「花梨、和泉ちゃんの体いじるの好きだよね…」

27 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.41 ID:omeSuUmc
 無防備に大口を開けた――どちらかと言えば間抜けな顔だ。

28 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.38 ID:omeSuUmc
「え? いや、だって…」

29 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.42 ID:omeSuUmc
「花梨…あの…」

30 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.43 ID:omeSuUmc
 寝坊はお互いさまらしい。

31 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.41 ID:omeSuUmc
 教会の前まで来たところで、ふと思い出す。

32 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.41 ID:omeSuUmc
 何か、というより、大いに力になったような気はしたけど、今の雪さんには冗談でも言えない。

33 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.38 ID:omeSuUmc
「えっ、ぁぁ…僕?」

34 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.44 ID:omeSuUmc
「す、すみません! あのぅ…私と…ですか? ふたり一緒にとかじゃなくて」

35 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.42 ID:omeSuUmc
「…投げたりするんですもの、せっかくの贈り物が、壊れてしまいましたわ」

36 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.42 ID:omeSuUmc
「午後は午後で、どこかお出かけになるんですか?」

37 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.43 ID:omeSuUmc
 雪さんの手は、出会ったあの日から変わらず、冷たく優しい。

38 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.42 ID:omeSuUmc
「ちょっと待ってよ。何がなんだか…」

39 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.62 ID:omeSuUmc
「はは…悪い、ちょっとひがんでるみたいだな、俺」

40 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.66 ID:omeSuUmc
「だから、時間あるよ? ふたりさえ良ければだけど」

41 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.69 ID:omeSuUmc
「…お話は、わかりました」

42 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.72 ID:omeSuUmc
「品? きのうの透矢さんに比べたら可愛いもんですー」

43 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.83 ID:omeSuUmc
「…変なことは教えるんだね」

44 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.77 ID:omeSuUmc
 弓道の例があるから、いまいちアテにならない。

45 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.83 ID:omeSuUmc
 思い出さないようにしてたのに…

46 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.79 ID:omeSuUmc
「ちょっと待ってよ。キミ、最近、まともに食事もしてないでしょう? なんか作ろうと思って、ほら…」

47 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.83 ID:omeSuUmc
「ぅぅ、今日はすみませんでした」

48 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.73 ID:omeSuUmc
「私も、大好き」

49 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.73 ID:omeSuUmc
 首をしめられているのに、彼女は顔色ひとつ変えず、

50 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.03 ID:omeSuUmc
 次々とあふれ出す愛液の絡み合う音が、淫らに響く。

51 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.03 ID:omeSuUmc
「ないけど…」

52 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.95 ID:omeSuUmc
「雪さんは、昔から、写真とか好きじゃなかったんだ」

53 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:50.95 ID:omeSuUmc
「その手さ、俺が握ってもいいか? 透矢の代わりにはならんだろうけど、なんていうか、その…」

54 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.06 ID:omeSuUmc
「この時期に土葬なんかして…いま掘り返してみなよ。アリスの頭でわからないわけないだろう?」

55 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.06 ID:omeSuUmc
「送り迎えまでしていただいて…図々しいとわかっていても、目が、これなので、つい」

56 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.14 ID:omeSuUmc
 おどけた声に顔を上げると、きのうと同じ場所に、和泉ちゃんがいた。

57 : チドリソウ(神奈川県):2009/06/13(土) 00:46:51.21 ID:8vVoP2rg
1000ならカワイイ彼女出来る

58 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.21 ID:omeSuUmc
(夢が、覚めようとしているから?)

59 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.18 ID:omeSuUmc
「頭が、こんがらがってきた」

60 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.26 ID:omeSuUmc
「ねー、どうだった?」

61 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.29 ID:omeSuUmc
「…よ、よけいに照れるから言わないで」

62 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.23 ID:omeSuUmc
「どうして、僕や牧野さんが、そうだって思ったの?」

63 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.26 ID:omeSuUmc
「本当に大丈夫。それより雪さん、僕はこの場所を知っているよ」

64 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.27 ID:omeSuUmc
 震えてる?

65 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.31 ID:omeSuUmc
 そのせいか…この気持ちの高ぶりは。

66 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.46 ID:omeSuUmc
 話の飛躍についていけなかった。

67 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.38 ID:omeSuUmc
 事故死を回避し、記憶喪失になるという偶然を経て、あなたと出会えた奇跡。

68 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.49 ID:omeSuUmc
 おどけた声に顔を上げると、きのうと同じ場所に、和泉ちゃんがいた。

69 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.42 ID:omeSuUmc
 恥ずかしかったけど、どこか、おかしくもあった。

70 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.43 ID:omeSuUmc
 何十回そうしたのか。

71 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.45 ID:omeSuUmc
 目をつり上げて言う。

72 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.58 ID:omeSuUmc
「はぁ。もう、なんでもいいや」

73 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.60 ID:omeSuUmc
 思えば、ここに来られたのも、あそこで弓を引いてみたせいかもしれないし…

74 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.73 ID:omeSuUmc
「こちらへ…」

75 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.66 ID:omeSuUmc
「お医者様には、相談しないんですか?」

76 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.70 ID:omeSuUmc
 事故死を回避し、記憶喪失になるという偶然を経て、あなたと出会えた奇跡。

77 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.60 ID:omeSuUmc
「はぁ。もう、なんでもいいや」

78 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.84 ID:omeSuUmc
 楽しげに僕のほほを引っ張る花梨からはその答えをうかがい知ることなんて、できそうにもなかった。

79 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.79 ID:omeSuUmc
「庄一?」

80 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.85 ID:omeSuUmc
 何十回そうしたのか。

81 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.86 ID:omeSuUmc
 当然のように言う花梨が、今日は妙に腹立たしかった。

82 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.79 ID:omeSuUmc
「そう。アリス、いい?」

83 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.78 ID:omeSuUmc
「大したことじゃないよ。花梨こそ、和泉ちゃんのことが気になってるんじゃないの?」

84 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.79 ID:omeSuUmc
「お急ぎくださいね。あまり、時間がありませんから」

85 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.91 ID:omeSuUmc
 夢が終わる。

86 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.80 ID:omeSuUmc
「一人暮らしのための資金集め」

87 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.87 ID:omeSuUmc
「ぅ…うぁ…うわあぁぁぁぁぁぁぁっ!」

88 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:51.93 ID:omeSuUmc
 水は、ごく浅い…まさか…

89 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.02 ID:omeSuUmc
「旦那、さま…?」

90 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.02 ID:omeSuUmc
「ふーん、気をつけてね」

91 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.07 ID:omeSuUmc
 涙をこらえて駆け回ってみたけど、見覚えのある道はひとつもない。

92 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.08 ID:omeSuUmc
 夢を見れば見るほど、夢の現実感が増しているような気がするけど…。

93 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.07 ID:omeSuUmc
(花梨…)

94 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.17 ID:omeSuUmc
「怖いのか?」

95 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.20 ID:omeSuUmc
 と思ったら、一時間もしないうちに呼び出された。

96 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.21 ID:omeSuUmc
 吸い上げられるような感覚に、僕はなんの抵抗もできないまま、軽く達してしまった。

97 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.27 ID:omeSuUmc
 聞き返さなきゃ良かった。

98 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.33 ID:omeSuUmc
「ごめん。これから約束があるから」

99 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.36 ID:omeSuUmc
「…僕と同じ夢かな?」

100 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.41 ID:omeSuUmc
「私?」

101 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.63 ID:omeSuUmc
「私、暴れたりしないもん」

102 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.62 ID:omeSuUmc
「でも、じゃありません。花梨さんもお待たせしているんですよ?」

103 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.65 ID:omeSuUmc
「あつー…」

104 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.61 ID:omeSuUmc
 雪さんの視線は、僕の足下に注がれていた。

105 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.75 ID:omeSuUmc
「僕が…悲しい」

106 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.82 ID:omeSuUmc
「その時、彼女は舞を踊りますわね?」

107 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.80 ID:omeSuUmc
 彼女は僕の指先を、ゆっくり、本の上にすべらせた。

108 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.82 ID:omeSuUmc
「ぎゅってしたくせに。あーあ、ゴム弓を引いたくらいであれかぁ」

109 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.93 ID:omeSuUmc
「いや、たまにはこういう雪さんもいいかなと思って」

110 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.92 ID:omeSuUmc
「そうです。新城という人にとって、透矢さんはモンタギューでありロミオでもあるんですよ」

111 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.99 ID:omeSuUmc
「か、花梨ちゃん!」

112 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.97 ID:omeSuUmc
「いいえ、特には…宮代さんは、倒れられましたけど…」

113 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:52.99 ID:omeSuUmc
「ちぇー、つまんなーい」

114 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.03 ID:omeSuUmc
「依存?」

115 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.16 ID:omeSuUmc
「僕たちが予定より早く来てるだけでしょう。いいんじゃない、気持ち良く練習できて」

116 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.15 ID:omeSuUmc
「透矢、透矢ったら!」

117 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.12 ID:omeSuUmc
 花梨を送っていくつもりだったから、少し戸惑う。

118 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.29 ID:omeSuUmc
 離れようとする僕の顔をかかえるようにつかんで、

119 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.29 ID:omeSuUmc
「もう少しだけ、このままで、いい?」

120 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.29 ID:omeSuUmc
「大丈夫ですよ。ちょっと、ぼうっとしてしまっただけです」

121 : チドリソウ(東京都):2009/06/13(土) 00:46:53.21 ID:32cNxekE
スレタイに吹いたwww

122 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.32 ID:omeSuUmc
「うん、楽しかった」

123 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.37 ID:omeSuUmc
 和泉ちゃん、牧野さん、庄一、それからもちろん花梨がいて、みんな笑いながら、何かを話していた。

124 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.39 ID:omeSuUmc
「那波もですわ。とても、温かい」

125 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.48 ID:omeSuUmc
「いいけどさ、その前に、和泉ちゃん、なんでまた海でスクール水着なの?」

126 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.51 ID:omeSuUmc
 雪さんが、手を取った。

127 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.59 ID:omeSuUmc
「あの、わたくしは、別に…」

128 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.65 ID:omeSuUmc
「旦那さまは、那波のことが嫌いになりましたの?」

129 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.59 ID:omeSuUmc
「夕食も、作ってあげようか?」

130 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.64 ID:omeSuUmc
「そ、そうかなぁ…」

131 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.75 ID:omeSuUmc
「っふ……っん、っん…」

132 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.78 ID:omeSuUmc
 なんのことはない、一連の運動がそこにあった。

133 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.79 ID:omeSuUmc
「手間を取らせたな」

134 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.74 ID:omeSuUmc
 純粋な欲望も手伝って、僕は再び、彼女の体に手を伸ばしていた。

135 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.75 ID:omeSuUmc
「夕食も、作ってあげようか?」

136 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.79 ID:omeSuUmc
「手間を取らせたな」

137 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.79 ID:omeSuUmc
 花梨を送っていくつもりだったから、少し戸惑う。

138 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:53.76 ID:omeSuUmc
 純粋な欲望も手伝って、僕は再び、彼女の体に手を伸ばしていた。

139 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:54.53 ID:omeSuUmc
「普通にして。それで、家のこと以外でも私の嫌なところとか見つけたら、ちゃんと言ってほしい」

140 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:54.94 ID:omeSuUmc
「あー、透矢っ、あぶな…!」

141 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:54.79 ID:omeSuUmc
「特定の事を何度も夢に見るのは、そう、めずらしいことじゃないよ」

142 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.01 ID:omeSuUmc
 あの時、どうして、すぐに和泉ちゃんのことを、追いかけられなかったんだろう。

143 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:54.96 ID:omeSuUmc
「マリアちゃん、僕、そろそろ帰るよ」

144 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.05 ID:omeSuUmc
 どんなに暑い日でも、部活の後だという時でも、花梨の髪からは、この、ほのかな甘い香りがする。

145 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.08 ID:omeSuUmc
「…うん。僕にしろ庄一にしろ、結果が、出せるはずなのに、頑張ってないんだもんね」

146 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.08 ID:omeSuUmc
「あー、透矢っ、あぶな…!」

147 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.17 ID:omeSuUmc
「その純粋な家族である父さんは重態だもんなぁ…雪さんがいてくれて、本当に良かったよ」

148 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.13 ID:omeSuUmc
 幻聴か、木の葉の触れあう音か。

149 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.08 ID:omeSuUmc
 どんなに暑い日でも、部活の後だという時でも、花梨の髪からは、この、ほのかな甘い香りがする。

150 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.08 ID:omeSuUmc
「あ…大丈夫?」

151 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.08 ID:omeSuUmc
「マリアちゃん、そんなことないよ。二人ともすごく可愛いから」

152 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.18 ID:omeSuUmc
 彼女は、お尻のほうに、それをあてがった。

153 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.18 ID:omeSuUmc
「鈴蘭ちゃん…こんな所に入ると危なくないかな?」

154 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.26 ID:omeSuUmc
 今、そのすべてが、温かい。

155 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.24 ID:omeSuUmc
「…待って」

156 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.30 ID:omeSuUmc
 僕はたまらず耳をふさいだ。

157 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.25 ID:omeSuUmc
「うん。マリアちゃんは教会?」

158 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.24 ID:omeSuUmc
 開発で水が汚れたんだとすれば、確かに彼女とも無関係じゃない。

159 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.26 ID:omeSuUmc
「あーあ、迷子になっちゃったじゃん」

160 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.28 ID:omeSuUmc
「ごめんね。ええと、もうしない…とは、ちょっと言えないんだけど」

161 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.28 ID:omeSuUmc
「人聞き悪いなぁ。困らせるって、別にそんな。ねえ、透矢?」

162 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.26 ID:omeSuUmc
(…だから、ごめんね)

163 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.19 ID:omeSuUmc
「いいけどさ、その前に、和泉ちゃん、なんでまた海でスクール水着なの?」

164 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.21 ID:omeSuUmc
 何もできなかった時のみじめさを、僕は嫌というほど知っている。

165 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.27 ID:omeSuUmc
「大丈夫です。私、お姉ちゃんのことも透矢さんのことも、大好きですから」

166 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.28 ID:omeSuUmc
「おはようございます。透矢さん、こちらをご覧になっていただけますか?」

167 : ワスレナグサ(愛知県):2009/06/13(土) 00:46:55.28 ID:Mw0tNN1V
【お止め組】涼実議論スレッド 5
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/operate/1244314524/

168 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.26 ID:omeSuUmc
 かすかに存在する獣道を頼りに、奥へと進む。

169 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.26 ID:omeSuUmc
 気をつけながら、腰を前に出す。

170 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.28 ID:omeSuUmc
「ぅっ、ぅっ、痛かったよぉ。透矢のためだから我慢したけど…」

171 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.28 ID:omeSuUmc
「ありがとう。もういいからね」

172 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.41 ID:omeSuUmc
 なんのことはない、一連の運動がそこにあった。

173 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.36 ID:omeSuUmc
「二人ともありがとう。口はもういいよ…今度は僕がしてあげる番」

174 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.42 ID:omeSuUmc
「花梨ちゃんね、安心してるんだと思う」

175 : チドリソウ(アラバマ州):2009/06/13(土) 00:46:55.18 ID:T0pWzEaA
実況禁止だっけ

176 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.62 ID:omeSuUmc
(シャワー、浴びてこよう…)

177 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.62 ID:omeSuUmc
「花梨ちゃんね、安心してるんだと思う」

178 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.62 ID:omeSuUmc
(この人は、どうしてこんなに柔らかい体 をしているんだろう?)

179 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
「夢を見るという、夢ですわ」

180 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
 祭りが終わってから、花梨もまた、意識を失ったきりだ。

181 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.62 ID:omeSuUmc
 玄関の鍵らしい。

182 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.62 ID:omeSuUmc
 僕はたまらず耳をふさいだ。

183 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.64 ID:omeSuUmc
「常世の門だと? ふん…あの男、噂以上にいかれてやがる」

184 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
 考え込む仕草を見せて、しばし沈黙。

185 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
「那波、僕と帰ろう」

186 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.62 ID:omeSuUmc
 時間はあるし、ここまで来たら後に引くつもりもない。

187 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
「バイト」

188 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
「透矢も、和泉のこと好きだよね?」

189 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
「ホントに構わないってば。面白いって言うと変だけど、僕もそういう話は嫌いじゃないみたいだから」

190 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.62 ID:omeSuUmc
「誰もいないじゃない」

191 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.60 ID:omeSuUmc
(シャワー、浴びてこよう…)

192 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
 雪さんの頭を撫でるうちに、僕も寝てしまったようだ。

193 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
「和泉は車でしょ」

194 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
「外っつらはそうでも、この歳で好きな人がいないなんてこと、普通はないと思うよ」

195 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
「あ…正直、興味本位で聞いてるだけだから、無理に答える必要はないよ」

196 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
 口をつけたそこは、アリスのものと同じか、それ以上に濡れていた。

197 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.63 ID:omeSuUmc
 ステンドグラスを通し、差し込む夕陽が祭壇の周りをぼんやり照らして、

198 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.65 ID:omeSuUmc
 マリアちゃんを拘束することはできないし、エサなんて手に入れる気になれば、どうとでもなる。

199 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.72 ID:omeSuUmc
「きちんと紹介してあげられるほど、牧野さんのこと、覚えていないから」

200 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.75 ID:omeSuUmc
「うあっ、なんですか、その当然って顔。人がどれだけ心配したと…」

201 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.75 ID:omeSuUmc
「じゃあ、ここは、ちょっと休憩だね」

202 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.75 ID:omeSuUmc
「あああ…ごめん、ごめんね。ぅー、嫌味とかじゃ、なかったんだけど」

203 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.75 ID:omeSuUmc
 僕は身を乗り出し、彼女と唇を重ねた。

204 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.76 ID:omeSuUmc
 二人のものを見せつけられ、僕のものはきゅうくつなズボンの中で、痛みを訴えていた。

205 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.96 ID:omeSuUmc
 まあ、無理もない。

206 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.96 ID:omeSuUmc
「んー、花梨の舞も見たいし、来ると思うよ。お祭り自体、興味あるからね」

207 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.96 ID:omeSuUmc
「胸も、駄目…っ」

208 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.96 ID:omeSuUmc
「ゆーび切らない」

209 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.01 ID:omeSuUmc
 帰り道、花梨は途中まで無理して歩いていたけど、足は相当に痛むらしい。

210 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.96 ID:omeSuUmc
 そう言った雪さんは、女の子のほうを心配そうに見つめていた。

211 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.96 ID:omeSuUmc
「あ…正直、興味本位で聞いてるだけだから、無理に答える必要はないよ」

212 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.96 ID:omeSuUmc
「…好きな人、いるんじゃないか」

213 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.96 ID:omeSuUmc
 まだ、何か決定的に足りていない気がする。

214 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.99 ID:omeSuUmc
「あ、何?」

215 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.96 ID:omeSuUmc
 口をつけたそこは、アリスのものと同じか、それ以上に濡れていた。

216 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.06 ID:omeSuUmc
「前世で殺されたのに、よく平気でいられるね。怖かったりしないの?」

217 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.00 ID:omeSuUmc
 どうにか決着がついた。

218 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.99 ID:omeSuUmc
「バイト」

219 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.06 ID:omeSuUmc
「アリスは悪くない。悪いのは、この子を轢いて死体を隠したりした人間だ」

220 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.06 ID:omeSuUmc
「そう、なのかなぁ」

221 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.06 ID:omeSuUmc
 さっき、海の話をした時に雪さんが見せた不自然な態度の意味も、これで理解できる。

222 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.07 ID:omeSuUmc
 僕は身を乗り出し、彼女と唇を重ねた。

223 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.07 ID:omeSuUmc
 それに、あれは…

224 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.11 ID:omeSuUmc
「手、持って。両方ね」

225 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:55.93 ID:omeSuUmc
 ここに書かれている神と、一般で言う神という言葉の扱いに差があるんだろうか。

226 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.08 ID:omeSuUmc
「二人ともありがとう。口はもういいよ…今度は僕がしてあげる番」

227 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.17 ID:omeSuUmc
(あの辺にポテトがあって…あれは…)

228 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.11 ID:omeSuUmc
「ほらほら迷惑だってさ。行くわよ、マリア」

229 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.12 ID:omeSuUmc
「ママ」

230 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.10 ID:omeSuUmc
 要するに、僕は鈴蘭ちゃんのお気に入りで、彼女のお兄ちゃん役っていうところなんだろう。

231 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.20 ID:omeSuUmc
 口を離して大きく息を吸いこむ。

232 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.17 ID:omeSuUmc
「わかったよ。じゃあ、雪さんも気をつけて帰ってね」

233 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.21 ID:omeSuUmc
「っふ……っん、っん…」

234 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.21 ID:omeSuUmc
 という雪さん自身は、やっぱり汗一つかいていなかったけど。

235 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.13 ID:omeSuUmc
「マリアちゃん、そんなことないよ。二人ともすごく可愛いから」

236 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.17 ID:omeSuUmc
「ん、何かな?」

237 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.24 ID:omeSuUmc
 幻聴か、木の葉の触れあう音か。

238 : ビオラ(神奈川県):2009/06/13(土) 00:46:56.17 ID:969SMwR9
バッチコーイ

239 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.39 ID:omeSuUmc
「別の言語の点字、もしくは…現在主流になっているものとは、対応の違う点字ということになりますわ」

240 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.37 ID:omeSuUmc
「夜になれば父さんもいたでしょう?」

241 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.40 ID:omeSuUmc
「…参ったな。ちょっと、悩みというか、辛いことがあって」

242 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.42 ID:omeSuUmc
 やっぱり、本物の巫女と、そうじゃない巫女がいる。

243 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.40 ID:omeSuUmc
「無理だよ…」

244 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.40 ID:omeSuUmc
「それを言うなら、みんなだって僕と同じくらいお人好しだと思うよ」

245 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.42 ID:omeSuUmc
 黒いワンピースの下に見え隠れする、白く細い体は、なまめかしい。

246 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.34 ID:omeSuUmc
 開発で水が汚れたんだとすれば、確かに彼女とも無関係じゃない。

247 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.45 ID:omeSuUmc
「勝手に覗いたりして、ごめんね。聞きたいことがあるんだけど、いい?」

248 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.46 ID:omeSuUmc
 僕と雪さんも、仲のいい家族っていう意味では、似たようなものなのかもしれないけど。

249 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.45 ID:omeSuUmc
「んなわけないでしょ」

250 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.46 ID:omeSuUmc
 どうしてだ。

251 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.48 ID:omeSuUmc
 現実って、すごく汚い。

252 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.50 ID:omeSuUmc
「た、たまには何か手伝わせてよ」

253 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.54 ID:omeSuUmc
 ベッドは、雪さんの手できれいにメイクされていて、病院のベッドの何倍も寝心地が良さそうだ。

254 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.54 ID:omeSuUmc
 もう、それでいいような気がする。

255 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.54 ID:omeSuUmc
「透矢ー」

256 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.54 ID:omeSuUmc
「そ、そうなんですか!? こちらこそ、そんな時にお邪魔しちゃって、ぅぅ…」

257 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.56 ID:omeSuUmc
「はっ、ぁ…っぁ、ぅぁ…」

258 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.55 ID:omeSuUmc
 目に明らかな同情の色を浮かべ、庄一と和泉ちゃんのふたりは出ていった。

259 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.59 ID:omeSuUmc
「で…いつになったら、正式におつき合いしてますって、報告してくれるんだ?」

260 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.55 ID:omeSuUmc
 幾重にも施錠されていた扉が、開いていた。

261 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.67 ID:omeSuUmc
(あの辺にポテトがあって…あれは…)

262 : ムラサキハナナ(千葉県):2009/06/13(土) 00:46:56.70 ID:2fU6UUVr
これはスレ発見されないんじゃないか

263 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.73 ID:omeSuUmc
 長い長い、夢を――

264 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.75 ID:omeSuUmc
「そういえば、あんまり、お姉さんの話って聞かないね」

265 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.75 ID:omeSuUmc
 やっぱり、本物の巫女と、そうじゃない巫女がいる。

266 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.82 ID:omeSuUmc
 唇を離す。

267 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.83 ID:omeSuUmc
「やっ」

268 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.85 ID:omeSuUmc
「雪の両親が、お父様の研究と関係しているわけですから…」

269 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.86 ID:omeSuUmc
「さ、それでは、朝食の支度ができていますから、食堂のほうへどうぞ」

270 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.87 ID:omeSuUmc
 ベッドは、雪さんの手できれいにメイクされていて、病院のベッドの何倍も寝心地が良さそうだ。

271 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.89 ID:omeSuUmc
「ほらほら迷惑だってさ。行くわよ、マリア」

272 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.89 ID:omeSuUmc
「…参ったな。ちょっと、悩みというか、辛いことがあって」

273 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.90 ID:omeSuUmc
「ん、何かな?」

274 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.92 ID:omeSuUmc
 ぺこぺこ――マリアちゃんが、あわてて頭を下げる。

275 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.93 ID:omeSuUmc
 ごく平凡に、ゆっくりと。

276 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.94 ID:omeSuUmc
 だけど、和泉ちゃんのことを好きだって言った、庄一の真剣な顔が、

277 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.95 ID:omeSuUmc
 強いな、と素直に感心した。

278 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.96 ID:omeSuUmc
「誰もいないじゃない」

279 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.96 ID:omeSuUmc
「…脱がせるよ?」

280 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.98 ID:omeSuUmc
 なんだろう、ここは。

281 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:56.99 ID:omeSuUmc
「寝ぼけていますの?」

282 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.00 ID:omeSuUmc
 でも、その手つきと裏腹に、ハンカチはきれいに折りたたまれていた。

283 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.01 ID:omeSuUmc
 泣きだしてしまいたいほどに、胸が痛むのは。

284 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.02 ID:omeSuUmc
「そう、なのかなぁ」

285 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.02 ID:omeSuUmc
 帰り道、花梨は途中まで無理して歩いていたけど、足は相当に痛むらしい。

286 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.04 ID:omeSuUmc
 どうしてだ。

287 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.05 ID:omeSuUmc
「夜になれば父さんもいたでしょう?」

288 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.05 ID:omeSuUmc
『写真があるんだから、少なくとも人間が 行ける場所なんでしょう? どうにかな るんじゃない』

289 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.07 ID:omeSuUmc
「無理、させちゃったのかも」

290 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.07 ID:omeSuUmc
「そんな顔をなさらずに。今日は楽しいお祭りなんですから」

291 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.09 ID:omeSuUmc
「鈴が気にしてんのはキミの顔。なんか、おっかない顔してたよ、大丈夫?」

292 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.10 ID:omeSuUmc
「おなか、撫でて…」

293 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.11 ID:omeSuUmc
「毎年、同じですから」

294 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.12 ID:omeSuUmc
「どんなふうに?」

295 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.17 ID:omeSuUmc
「雪の両親が、お父様の研究と関係しているわけですから…」

296 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.18 ID:omeSuUmc
「マリアちゃん、七夕なら、僕と一緒に来ない?」

297 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.28 ID:omeSuUmc
「あの、ね。ふたりで話し合って決めたんだけど…私たちの、居場所になってくれないかなぁ…とか」

298 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.30 ID:omeSuUmc
「透矢さんが…いっぱい…優しくしてくれました」

299 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.30 ID:omeSuUmc
「ありがとう。でも、庄一」

300 : ユリノキ(京都府):2009/06/13(土) 00:46:57.27 ID:0bgf5Ej3
  |┃   ガラッ    ____
  |┃ 三         /      \
  |┃          / ─    ─ \
  |┃       /   (●)  (●)  \
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  |┃ 三   /    |     |    \
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⊂二、 ,ノ──-‐'´|             l l"  |
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  |┃三        |              |ヾ___ソ

301 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.30 ID:omeSuUmc
「はい、なんでしょう?」

302 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.32 ID:omeSuUmc
 唇を離す。

303 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.33 ID:omeSuUmc
 ほっ、と息を吐いてにこり。

304 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.34 ID:omeSuUmc
「大丈夫。あのさ、花梨」

305 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.36 ID:omeSuUmc
 強いな、と素直に感心した。

306 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.37 ID:omeSuUmc
「最後に決めるのは花梨ちゃんだけど…私は、うん、那波ちゃんの言うこと、信じるよ」

307 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.38 ID:omeSuUmc
「あら…お目覚めですの?」

308 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.38 ID:omeSuUmc
「透矢くんも花梨ちゃんも、けっきょくおんなじじゃない…みんな、私がいないほうがいいんでしょう!?」

309 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.40 ID:omeSuUmc
「そうかなぁ?」

310 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.41 ID:omeSuUmc
「うーん」

311 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.42 ID:omeSuUmc
 黒いワンピースの下に見え隠れする、白く細い体は、なまめかしい。

312 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.44 ID:omeSuUmc
 花梨は誰の返事を待つでもなく、すたすたと歩き出してしまった。

313 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.45 ID:omeSuUmc
 下に構えていたそれを持ち上げながら、いたわるような優しい動きで、後ろへ後ろへとゴムを引き――

314 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.45 ID:omeSuUmc
「手だよ。撫でてあげる」

315 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.46 ID:omeSuUmc
「申しわけありません。そこは、雪にも、よくわからなかったんです」

316 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.47 ID:omeSuUmc
 そのまま、僕は那波を抱き続けた。

317 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.49 ID:omeSuUmc
「ふん。ちょっとは大人しくなりそうだしいいんじゃないの」

318 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.49 ID:omeSuUmc
「あそこがなかったら、今、こんなふうに三人でしゃべってなかったのかもしれないね」

319 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.50 ID:omeSuUmc
 拝殿の裏側は思ったよりも広い。

320 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.52 ID:omeSuUmc
 でも、実際に弓を取ってみれば、あのザマだ。

321 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.53 ID:omeSuUmc
「だから、どうしても会っておきたいんですって」

322 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.53 ID:omeSuUmc
 戻るきっかけをつかめなければ、一生、彼女とふたりきりってことか?

323 : チドリソウ(福岡県):2009/06/13(土) 00:46:57.54 ID:gZ6Gar8n
1000なら童貞卒業

324 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.55 ID:omeSuUmc
 意識はしっかりしている…意外と大丈夫そうだ。

325 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.57 ID:omeSuUmc
「那波のここ、お好きですか?」

326 : カキドオシ(アラバマ州):2009/06/13(土) 00:46:56.84 ID:u6P5lwIs
うんこ

327 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.60 ID:omeSuUmc
 うつろに澄んだあの瞳で、きのうと同じように、まっすぐ僕をとらえたまま。

328 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.60 ID:omeSuUmc
「透矢さんが…いっぱい…優しくしてくれました」

329 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.63 ID:omeSuUmc
「耳が痛いなぁ」

330 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.71 ID:omeSuUmc
「あーあー、何やってるの」

331 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.74 ID:omeSuUmc
 何が起こっているのか、よくわからないけど、雪さんだけは…

332 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.74 ID:omeSuUmc
「あふっ…ひゃっ、ひゃめぇ…」

333 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.76 ID:omeSuUmc
「天の川は、ご存じですよね?」

334 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.77 ID:omeSuUmc
「しかし、おまえと一緒に帰るのも何ヶ月ぶりかだな」

335 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.77 ID:omeSuUmc
「そうかなぁ?」

336 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.79 ID:omeSuUmc
 寂しげな目をしてうつむく彼女に、

337 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.80 ID:omeSuUmc
 ぼんやりと、彼女の体の中に、空気が、光が溶け込んでいく。

338 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.80 ID:omeSuUmc
 それ以前に、僕は…何をしていた?

339 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.81 ID:omeSuUmc
「まっすぐまっすぐ…はい、そこです」

340 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.84 ID:omeSuUmc
 舞というよりは、何かの劇を見せられている感じだ。

341 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.83 ID:omeSuUmc
「初めてなんですの…」

342 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.85 ID:omeSuUmc
「…からかわれたの、かな」

343 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.87 ID:omeSuUmc
「わかんないけど、最近、頑張らなきゃって思うんだ。前みたいに引こうとかいうんじゃなくてね」

344 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.88 ID:omeSuUmc
 いちど思い出してしまえば、崩れるのは簡単だった。

345 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.89 ID:omeSuUmc
 発情しているんだ――そう、思った。

346 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.89 ID:omeSuUmc
「下、岩なんだから気をつけようね、和泉ちゃん」

347 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.92 ID:omeSuUmc
「アリスは?」

348 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.92 ID:omeSuUmc
「じゃじゃーん」

349 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.93 ID:omeSuUmc
「ん? ああ…『今は好き』って言ってたよね。昔は嫌いだった?」

350 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.93 ID:omeSuUmc
「ゆっくり食べれば、ってアリスが言ったんじゃないか」

351 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.94 ID:omeSuUmc
「楽しみは後にとっておかないと。今日はキスさせてもらったから満足」

352 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.96 ID:omeSuUmc
「別に怖いわけじゃないんだよ。でも、この辺りって、あんなのがあったりするしさ」

353 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.98 ID:omeSuUmc
「どうしてかな…。誰かひとりって考えたら、透矢くんになっちゃった」

354 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.98 ID:omeSuUmc
 和泉ちゃんがいれば、それが一番だったんだろうけど、彼女はもういない。

355 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:57.99 ID:omeSuUmc
「花梨が相手だから、かな」

356 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.01 ID:omeSuUmc
 首をかしげてばかりだ。

357 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.05 ID:omeSuUmc
「天の川は、ご存じですよね?」

358 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.06 ID:omeSuUmc
「さすがに。読み取りづらいですわね…紙の上に…これは、何かの石ですか?」

359 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.08 ID:omeSuUmc
 問題は、さっきからとなりで、じーっと僕らの行為を見つめている、お姉ちゃんのほうだ。

360 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.13 ID:omeSuUmc
 ぶるっと全身が震えたと思うと、

361 : ビオラ(埼玉県):2009/06/13(土) 00:46:57.91 ID:depqNaIZ
はええw

362 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.15 ID:omeSuUmc
 例えば、知能指数の高さが、恐らく僕らとは比べものにならないほど高いこと。

363 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.16 ID:omeSuUmc
「謝らないでよ」

364 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.19 ID:omeSuUmc
「もう少し頑張るんだ。きっと、助けてあげるから」

365 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.19 ID:omeSuUmc
「和泉の気持ち、知ってたのに。告白したのも知ってたのに」

366 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.20 ID:omeSuUmc
「い、和泉ちゃんが、どうしたの?」

367 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.23 ID:omeSuUmc
 スカートのすそをつかんで、再び顔を寄せるマリアちゃん。

368 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.22 ID:omeSuUmc
 僕だって、記憶喪失や夢っていう恐怖から逃れるために、いろいろな人に甘えている。

369 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.25 ID:omeSuUmc
 舞というよりは、何かの劇を見せられている感じだ。

370 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.26 ID:omeSuUmc
 彼女は僕の手を開かせ、涙石を置いた。

371 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.27 ID:omeSuUmc
 なんとなく、うつむいてしまった。

372 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.27 ID:omeSuUmc
「雪の…透矢さんに、よろこんでいただけましたか?」

373 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.28 ID:omeSuUmc
 身振り手振りをまじえ、大げさなくらいの元気さで僕を紹介してくれた。

374 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.31 ID:omeSuUmc
 泣きすがる彼女の姿が、悲しくて、痛々しくて、

375 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.31 ID:omeSuUmc
「はや?」

376 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.33 ID:omeSuUmc
「動きたいけど、そうすると、僕のほうがマズイことになりそう…」

377 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.34 ID:omeSuUmc
「透矢ちゃん」

378 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.34 ID:omeSuUmc
 僕のそれを、きゅうくつな場所から解放してくれた。

379 : スズメノヤリ(中国地方):2009/06/13(土) 00:46:58.12 ID:ShTxyxfX
↓aKO

380 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.35 ID:omeSuUmc
「なんてね。って、キミ、もしかして、あきれてたりする?」

381 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.37 ID:omeSuUmc
「そ、そうは言ってないじゃないか」

382 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.38 ID:omeSuUmc
「前も、そうだったね」

383 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.39 ID:omeSuUmc
 その彼女に、どんな弱点があるっていうんだろう。

384 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.42 ID:omeSuUmc
 みんなの優しさに甘え、自分の影を追いかけ、汗を流してきた、この一ヶ月。

385 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.42 ID:omeSuUmc
「あれ…ひとり?」

386 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.44 ID:omeSuUmc
「考えてみれば、あなたって、そういう意味でも保険になってるんだ。意外と役に立つわね」

387 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.45 ID:omeSuUmc
 大丈夫だ、僕はまだ覚えている。

388 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.47 ID:omeSuUmc
 スカートのすそをつかんで、再び顔を寄せるマリアちゃん。

389 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.46 ID:omeSuUmc
「はい、到着」

390 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.49 ID:omeSuUmc
「それでいいんですわ。これからすべて、忘れていただくんですもの」

391 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.49 ID:omeSuUmc
「いけませんわ、デートの途中に眠ってしまわれるだなんて」

392 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.56 ID:omeSuUmc
 視線に気づいたのか、女の子はぴたりと立ち止まると、

393 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.57 ID:omeSuUmc
 そう言って、彼女は優しく僕の手を取った。

394 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.57 ID:omeSuUmc
 落ちつけ、こっちに向かっているのは、単に通り道だからだ。

395 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.59 ID:omeSuUmc
「あん…本当に、赤ちゃんになってしまわれたんですか? 雪、まだ、おっぱいはでませんよ?」

396 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.60 ID:omeSuUmc
「熱烈な歓迎ありがとう…」

397 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.61 ID:omeSuUmc
「ああ、悪い。このあたりだったろ、噂になったのは。つい思い出しちまった…」

398 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.63 ID:omeSuUmc
 僕も、あの人のことは知らない。

399 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.64 ID:omeSuUmc
「でも、牧野さん辛そうだったし、彼女は本気だったと思うから」

400 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.65 ID:omeSuUmc
「庄一は、常世の門が何か知ってるの?」

401 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.67 ID:omeSuUmc
 なんとなく、うつむいてしまった。

402 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.67 ID:omeSuUmc
 都合のいい事を言ってしまった。

403 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.70 ID:omeSuUmc
「今日は良く笑ってくれるね」

404 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.70 ID:omeSuUmc
「どうして? こんなふうに一本だけ木が立っていたら、目立つと思うんだけど」

405 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.71 ID:omeSuUmc
「花梨ちゃん、透矢くんはつき合ってくれただけだよ。やめて」

406 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.73 ID:omeSuUmc
 僕に、いるだろうか、そんな人が。

407 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.74 ID:omeSuUmc
 和泉ちゃんがいなくなって、花梨があんなことになってしまって、

408 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.75 ID:omeSuUmc
「ママは、天国に行けたんでしょうか?」

409 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.76 ID:omeSuUmc
「いや…でも、そう言われたって、僕にはあれがなんだったのかもわからない」

410 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.77 ID:omeSuUmc
「んー、そうだね」

411 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.79 ID:omeSuUmc
 大変な事になった。

412 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.81 ID:omeSuUmc
 音にならない、彼女の言葉。

413 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.81 ID:omeSuUmc
 花梨はぼやきを収めると、ひらひら手を振り、そっぽを向くように首をひねった。

414 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.83 ID:omeSuUmc
「私の言うことって…信用できないかな」

415 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.83 ID:omeSuUmc
「ですから、過去も未来も、今とつながっているんですの」

416 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.86 ID:omeSuUmc
 決めつけられてしまった。

417 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.87 ID:omeSuUmc
 口をつけてもいないのに、雪さんは、とろんとした目をして体を震わせた。

418 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.89 ID:omeSuUmc
 そして、こんなにも傷ついて…

419 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.91 ID:omeSuUmc
「でも、牧野さん辛そうだったし、彼女は本気だったと思うから」

420 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.91 ID:omeSuUmc
「あ…うそ…嘘です。雪、本当は、ああしたほうが気持ちが良くなるのを知っていて、だから…」

421 : キショウブ(東京都):2009/06/13(土) 00:46:58.65 ID:UzaKVgEw
これは来るのに時間がかかるだろうな

422 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.94 ID:omeSuUmc
「知ってる」

423 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.95 ID:omeSuUmc
「…いいですから」

424 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.97 ID:omeSuUmc
「和泉ちゃんは嫌なんだよね?」

425 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.97 ID:omeSuUmc
 ああ…僕は、キミに応えることすらできなかった。

426 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:58.99 ID:omeSuUmc
「ああ、そういえば、なんか評判いいね、アリスちゃんは…良く出来た子だって」

427 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.00 ID:omeSuUmc
 僕も、あの人のことは知らない。

428 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.01 ID:omeSuUmc
「じゃあ、僕も」

429 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.04 ID:omeSuUmc
「妙なことを言ってしまって、申しわけありませんでした。懐かしかったもので」

430 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.05 ID:omeSuUmc
「遅れて、申しわけありません」

431 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.06 ID:omeSuUmc
 おもむろに、アリスが手を差しだした。

432 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.07 ID:omeSuUmc
「さっきのこと、気にしてる?」

433 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.07 ID:omeSuUmc
「はあ…」

434 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.09 ID:omeSuUmc
「この温もりだけが…ナナミの確かなものですわ」

435 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.09 ID:omeSuUmc
「和泉ちゃん、僕は…」

436 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.10 ID:omeSuUmc
『今夜、夢の中でお会いしましょう』

437 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.11 ID:omeSuUmc
 それを確認したアリスも笑いながら、

438 : クワガタソウ(埼玉県):2009/06/13(土) 00:46:59.12 ID:kB68/NNp
勢い160万とかインフレ杉

439 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.14 ID:omeSuUmc
「僕と、同じじゃないか」

440 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.14 ID:omeSuUmc
「お父様の研究には、雪の両親も関係していたフシが…雪はそれで」

441 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.17 ID:omeSuUmc
「大好きだよ、雪さん」

442 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.18 ID:omeSuUmc
 紹介されたその家は、周囲を白壁が取り囲み、正面入り口には厚い木戸――

443 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.19 ID:omeSuUmc
 おかしな夢を見たものだ。

444 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.20 ID:omeSuUmc
 花梨の口に自分のものが吸い込まれていく様子を見ていると、それだけで興奮してしまう。

445 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.22 ID:omeSuUmc
 見た目の印象通りのさわやかな声に、病室全体の空気が、明るくなったような気がした。

446 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.24 ID:omeSuUmc
「僕の考えてることくらい、お見通し?」

447 : リナリア アルピナ(群馬県):2009/06/13(土) 00:46:59.25 ID:X7nD7aEv
1000

448 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.25 ID:omeSuUmc
「今すぐじゃないと駄目なのかな? 何か事情があるの?」

449 : クサノオウ(アラバマ州):2009/06/13(土) 00:46:59.27 ID:WGsxGeYN
おら

450 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.28 ID:omeSuUmc
「どう、しましたの?」

451 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.29 ID:omeSuUmc
 なにか、訳ありなのかもしれない。

452 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.30 ID:omeSuUmc
「ああ、そういえば、なんか評判いいね、アリスちゃんは…良く出来た子だって」

453 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.30 ID:omeSuUmc
 ようやくそれだけ絞り出したと思うと、また視線を落としてしまう。

454 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.32 ID:omeSuUmc
「あ、あれ?」

455 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.34 ID:omeSuUmc
「弓引きの儀式、梓弓――古来より、弓矢というのは、そういう神聖な儀式に関わるものなんですの」

456 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.35 ID:omeSuUmc
「はい…とても温かくて…雪は、上手にできましたか?」

457 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.36 ID:omeSuUmc
 月や星の助けはあるけど、夜の海は、昼とは、まるで別世界のように暗く、不気味な色合いをしていた。

458 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.39 ID:omeSuUmc
「妙なことを言ってしまって、申しわけありませんでした。懐かしかったもので」

459 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.38 ID:omeSuUmc
 父さんに言わせれば、ここは、現実から切り離された、特別な場所なんだから油断もできない。

460 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.41 ID:omeSuUmc
 マリアちゃんは、恨みがましいような目で僕を見上げた。

461 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.41 ID:omeSuUmc
 それでも準備を入念にしたせいか、ゆっくりであれば、愛液の助けもあって奥に進むことはできた。

462 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.44 ID:omeSuUmc
 様々なことが思い出されて、混乱して、良くわからない返事になってしまった。

463 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.44 ID:omeSuUmc
 牧野さんに、会いたかっただけなのかもしれない。

464 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.47 ID:omeSuUmc
 人が変わってしまったような冷たい声に僕は身震いしながら体を離した。

465 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.48 ID:omeSuUmc
「透矢さん、ノド乾きませんか?」

466 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.48 ID:omeSuUmc
「透矢」

467 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.50 ID:omeSuUmc
 本当に、そうだ。

468 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.51 ID:omeSuUmc
「俺よりバカなおまえに言われたくない」

469 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.52 ID:omeSuUmc
 直接対話も、アリスやマリアちゃんが言うと、あまり冗談になっていない。

470 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.54 ID:omeSuUmc
「そんな言い方、ずるいです…。わかりました、ご一緒してください」

471 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.55 ID:omeSuUmc
 無邪気によろこぶ雪さんに、僕もようやく笑顔を浮かべることができた。

472 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.56 ID:omeSuUmc
「友達だから、心配なんじゃない…」

473 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.58 ID:omeSuUmc
「感想とか聞きたいじゃない。ひとりだとさびしいし」

474 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.58 ID:omeSuUmc
 前に来た時と、何かが違う。

475 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.58 ID:omeSuUmc
「触らないで!」

476 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.60 ID:omeSuUmc
 背が高いし、僕より手も大きいから、敵わない。

477 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.61 ID:omeSuUmc
「はあっ?」

478 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.63 ID:omeSuUmc
「気をつけて帰ってくださいね」

479 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.65 ID:omeSuUmc
「なに、それ?」

480 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.66 ID:omeSuUmc
 肩に手を置く、

481 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.67 ID:omeSuUmc
 僕も、よくよく元気だ。

482 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.69 ID:omeSuUmc
「そうだよ。大丈夫だ」

483 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.69 ID:omeSuUmc
 よっぽど眠かったのか、一分も経たないうちに、可愛い寝息が聞こえてきた。

484 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.71 ID:omeSuUmc
 花梨が、不思議そうな顔をした。

485 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.72 ID:omeSuUmc
 月や星の助けはあるけど、夜の海は、昼とは、まるで別世界のように暗く、不気味な色合いをしていた。

486 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.75 ID:omeSuUmc
 花梨が不安そうな顔で言う。

487 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.75 ID:omeSuUmc
 雪さんの足音が遠ざかるのを確認して、僕はもういちど、手紙の内容を確認した。

488 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.78 ID:omeSuUmc
 僕は、そこでようやく、黒板に書かれた自習の二文字に気がついた。

489 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.79 ID:omeSuUmc
「和泉ちゃん…って!?」

490 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.79 ID:omeSuUmc
 それでも準備を入念にしたせいか、ゆっくりであれば、愛液の助けもあって奥に進むことはできた。

491 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.82 ID:omeSuUmc
「もういいから、今日は休んでてよ」

492 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.82 ID:omeSuUmc
 神が落とした奇跡の涙…

493 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.83 ID:omeSuUmc
 僕は指を引き抜くと、自分のものを取り出し、彼女の入り口にあてがった。

494 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.84 ID:omeSuUmc
「そんなこと言ってたら、終わんなくなっちゃうよ?」

495 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.87 ID:omeSuUmc
「じゃあ聞くけどさ、そんな面倒なことをした理由は?」

496 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.87 ID:omeSuUmc
「おまえは…。しかしまあ、ちょい時間あるし、屋台でも見て回るか」

497 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.89 ID:omeSuUmc
 少し年代が進んだみたいで、何枚かの写真には、花梨と庄一らしい子供の姿も見られる。

498 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.91 ID:omeSuUmc
 それでも、つかんだ手の温もりと、笑顔だけは、確かに存在している。

499 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.91 ID:omeSuUmc
「夢に、見ましたの」

500 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.93 ID:omeSuUmc
 かあっ、と顔を赤くして、うつむいてしまった。

501 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.94 ID:omeSuUmc
「壊れて、しまいましたの…」

502 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.95 ID:omeSuUmc
 当然、触れても痛みはない。

503 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.97 ID:omeSuUmc
「ずいぶん前から言われていたことだ。ここまで良く保ったさ」

504 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.98 ID:omeSuUmc
「うーん」

505 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.98 ID:omeSuUmc
 庄一は、そんなことも言っていたっけ。

506 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:46:59.99 ID:omeSuUmc
 そんな彼女の鼻を、アリスが思いっきりつまんだ。

507 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.01 ID:omeSuUmc
 止まることもできない僕は、痛みをやわらげられたらと、彼女の胸を愛撫した。

508 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.02 ID:omeSuUmc
「何かな? 今度は、力になれることだといいけど」

509 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.02 ID:omeSuUmc
「そうなの? いいことないじゃん。テストは難しくなるし、誰かと会えなくなったりするしさ」

510 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.04 ID:omeSuUmc
「ありがとう。でも、庄一」

511 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.05 ID:omeSuUmc
「で、じゃなくて、支度しなよね」

512 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.05 ID:omeSuUmc
「花梨ー、終わったー」

513 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.05 ID:omeSuUmc
「アリスが見張ってるしね…」

514 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.06 ID:omeSuUmc
 そのまま、僕は那波を抱き続けた。

515 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.08 ID:omeSuUmc
 拝殿の裏側は思ったよりも広い。

516 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.09 ID:omeSuUmc
「馬鹿言ってないでよ、もう」

517 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.10 ID:omeSuUmc
「…うん、なんか、わかるかも」

518 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.11 ID:omeSuUmc
 なま暖かい風が、境内を吹き抜ける。

519 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.12 ID:omeSuUmc
「ええ。目を覚ます前には、大声で叫ばれて。よほど怖い夢だったんでしょうね」

520 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.12 ID:omeSuUmc
「透矢くんが那波ちゃんのことばっかり見ていると…私が怒っちゃうの?」

521 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.16 ID:omeSuUmc
「今さら遅い。そうそう、巫女服って言えば、帰り、ちょいつき合わない」

522 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.17 ID:omeSuUmc
「あら…お目覚めですの?」

523 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.18 ID:omeSuUmc
 花梨が僕に気をつかって、わざと軽く流してるのだって、わかってる、わかってるんだ。

524 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.26 ID:omeSuUmc
「じゃあ、それらしいものを…」

525 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.30 ID:omeSuUmc
「初耳」

526 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.29 ID:omeSuUmc
「こんなことを続けていては、お友達を無くしてしまいます」

527 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.31 ID:omeSuUmc
 神が落とした奇跡の涙…

528 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.33 ID:omeSuUmc
「いいよ、何回でも…可愛い顔、見せて」

529 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.33 ID:omeSuUmc
 花梨は、暗がりでもわかるくらい真っ赤に染まった顔を、ぱたぱたと両手であおいだ。

530 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.36 ID:omeSuUmc
「やめてくれ、俺が負け犬みたいだ」

531 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.36 ID:omeSuUmc
「うん。あれね、落ちついて考えてみると仕方ないのかなぁって思う」

532 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.37 ID:omeSuUmc
 いちど思い出してしまえば、崩れるのは簡単だった。

533 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.40 ID:omeSuUmc
 こくん――こう恥じらわれると、調子が狂ってしまう。

534 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.41 ID:omeSuUmc
 彼は雪さんのほうを見ると、何かをうながすように、小さく、首を縦に振った。

535 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.42 ID:omeSuUmc
 敵も味方も巻き込んで。

536 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.43 ID:omeSuUmc
「だね…」

537 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.44 ID:omeSuUmc
 今、キスしたいって言ったら、和泉ちゃんは受け入れてくれるだろうか。

538 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.45 ID:omeSuUmc
「…お腹が空いてないのかな」

539 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.45 ID:omeSuUmc
「マリアちゃん、それは違うよ。アリスはそんなつもりじゃない」

540 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.46 ID:omeSuUmc
 何が起こっているのか、よくわからないけど、雪さんだけは…

541 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.48 ID:omeSuUmc
「僕こそ、せっかく誘ってもらったのに、牧野さんばっかり見てて」

542 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.49 ID:omeSuUmc
 僕は覚悟を決めて――しかしコソコソと礼拝堂の中を覗いた。

543 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.50 ID:omeSuUmc
 発情しているんだ――そう、思った。

544 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.52 ID:omeSuUmc
 それでも、つかんだ手の温もりと、笑顔だけは、確かに存在している。

545 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.52 ID:omeSuUmc
 人一倍、大きくてやわらかそうなそれはなぜか、あおむけになっても、あまり型くずれする様子がない。

546 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.54 ID:omeSuUmc
「お風呂にでも入る? ボロいけど」

547 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.56 ID:omeSuUmc
「私のここに入れたくて、こんなになってるの?」

548 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.56 ID:omeSuUmc
「楽しみは後にとっておかないと。今日はキスさせてもらったから満足」

549 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.58 ID:omeSuUmc
「この辺のつづらとか、開けちゃっていいの?」

550 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.60 ID:omeSuUmc
 雪さんが背中に顔を寄せる。

551 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.61 ID:omeSuUmc
「それ、もう論外」

552 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.62 ID:omeSuUmc
 ぼんやりと、彼女の体の中に、空気が、光が溶け込んでいく。

553 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.63 ID:omeSuUmc
「大丈夫だから。それより、ここ教えてくれないかな?」

554 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.64 ID:omeSuUmc
「む、難しいね」

555 : ヤエザクラ(北海道):2009/06/13(土) 00:47:00.40 ID:dFqI+NAx
スクリプトつえー

556 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.66 ID:omeSuUmc
 しかし、どうにも窮屈だ。

557 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.67 ID:omeSuUmc
「ひゃっこいひゃっこい」

558 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.72 ID:omeSuUmc
「…ちょっと、良かった」

559 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.72 ID:omeSuUmc
「そんな、ほめすぎると怪しいよ」

560 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.74 ID:omeSuUmc
「痛い、よね」

561 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.76 ID:omeSuUmc
「ホントだよ。髪をほどくと、大人っぽくなっちゃうんだね」

562 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.76 ID:omeSuUmc
 身振り手振りをまじえ、大げさなくらいの元気さで僕を紹介してくれた。

563 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.78 ID:omeSuUmc
「恋敵ってねぇ…」

564 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.80 ID:omeSuUmc
(あれは、牧野さんの…)

565 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.82 ID:omeSuUmc
「っはは。雪さん、『頑張れば』って、いきなり話が怪しくなってるよ」

566 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.82 ID:omeSuUmc
 庄一が舌打ちした。

567 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.85 ID:omeSuUmc
 何もできなかった時のみじめさを、僕は嫌というほど知っている。

568 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.85 ID:omeSuUmc
「もう写すって言ってる。あっ、あと一問でおしまいだよー」

569 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.87 ID:omeSuUmc
「動きたいけど、そうすると、僕のほうがマズイことになりそう…」

570 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.87 ID:omeSuUmc
「あ、ありがとう、花梨ちゃん」

571 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.90 ID:omeSuUmc
 頭をなでる。

572 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.91 ID:omeSuUmc
 もし、山ノ民と呼ばれる存在が、二種類いたとしたならば…

573 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.91 ID:omeSuUmc
 もう、花梨の手をわずらわせることはなかった。

574 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.93 ID:omeSuUmc
 その彼女に、どんな弱点があるっていうんだろう。

575 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.94 ID:omeSuUmc
「いつも、ほっぺたなのに、変なの」

576 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.98 ID:omeSuUmc
 花火が上がる。

577 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.95 ID:omeSuUmc
「おはよっ」

578 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.99 ID:omeSuUmc
「花梨か。いや、ついさっき、和泉ちゃんから間違い電話があったんで」

579 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:00.96 ID:omeSuUmc
 彼女の唇は、閉じられるでも開かれるでもなく、自然に僕の行為を受け止めているようだ。

580 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.02 ID:omeSuUmc
 例えば、知能指数の高さが、恐らく僕らとは比べものにならないほど高いこと。

581 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.03 ID:omeSuUmc
「んー、なんか、牧野さんが透矢を押し倒してた」

582 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.01 ID:omeSuUmc
「私、ね」

583 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.06 ID:omeSuUmc
「謝らないでよ」

584 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.08 ID:omeSuUmc
「前世で殺されたのに、よく平気でいられるね。怖かったりしないの?」

585 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.10 ID:omeSuUmc
 瀬能透矢、旦那様――

586 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.03 ID:omeSuUmc
 目覚めると、ヒザの上だった。

587 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.05 ID:omeSuUmc
 私は、家を出ます。

588 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.14 ID:omeSuUmc
 言いかけると、彼女はそれを止めるように、背中へ回した手に力をこめた。

589 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.15 ID:omeSuUmc
 ぷかぷか、波間に浮かんだ『僕』は、どちらに入ることもできず、立ち往生だ。

590 : キバナスミレ(大分県):2009/06/13(土) 00:47:00.62 ID:q+FKfQdM
             /)
           ///)
          /,.=゙''"/             人人人人人人人人人人人人
         i f ,.r='"-‐'つ____     <                  >
        /   _,.-‐'~/__,  , ‐-\    <     細けぇこ・・・ん?   >
        ,i   ,二ニ (●). (●) \   <                  >
       ノ    il゙フ   (__人__)    \  YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
      ,イ「ト、  ,!,!|       ̄`      |
     / iトヾヽ_/ィ"\           /


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    l ヽ. |   |  |   |
.   | __| | __ | |^)_ |    ,-、
   _ |  | |   | .|ノ  |.    i  ヽ
  i'i. ヽ. -‐、 !   !-! ‐- ヽ.  〉、 l
 / _ ノ.ヽ. `' (ノo(ヽ?/ ヽノ (ノ |
 ヽ. ,`ヽ,ソ    )ノ   ノ/o   |
   \ '  / / l     ()ヽ l
    ヽ.   '    |  (⌒ヽ  |
     ヽ.     |   しノ  /
==========================

591 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.09 ID:omeSuUmc
 まだ寝てる。

592 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.19 ID:omeSuUmc
 ばんそうこうをまいている間も、雪さんは終始にこやかだった。

593 : ヤマエンゴサク(東京都):2009/06/13(土) 00:47:01.10 ID:y4LMA6Jx
1000

594 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.21 ID:omeSuUmc
「だから、要するにキツネの魂に体を乗っ取られてるのよ」

595 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.10 ID:omeSuUmc
 何にしても、後のことは実際の生活の中で思い出していくしかないような気がしていた。

596 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.22 ID:omeSuUmc
 べっ、と舌を出されてしまった。

597 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.24 ID:omeSuUmc
 僕に、いるだろうか、そんな人が。

598 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.25 ID:omeSuUmc
「っぁ…んん…透矢…だ…めっ…」

599 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.12 ID:omeSuUmc
「悔しいけど、ホントにそうよ。私たちの言う非常識なことを信じて、助けてくれたんだもん」

600 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.17 ID:omeSuUmc
 大丈夫、と安心させてあげる余裕すらない。

601 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.28 ID:omeSuUmc
 牧野さんが花梨に舞を踊るなと言い、彼女の父親は、舞に興味を示している。

602 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.31 ID:omeSuUmc
「人の寝顔を勝手に見て、ニヤニヤしないでよ!」

603 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.27 ID:omeSuUmc
 内壁のひだが、まるで生き物のように吸いついてくる。

604 : シロイヌナズナ(長屋):2009/06/13(土) 00:47:01.25 ID:OS+vpzKx
前スレの勢い68万4000wwwwwwwwww

605 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.28 ID:omeSuUmc
「ん、ごめんなさぁい…っふ…ぅ」

606 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.33 ID:omeSuUmc
「んーーーっ、っふ…っふぅぅ…」

607 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.36 ID:omeSuUmc
「お姫様が目を覚ますために、王子様がすることって、ひとつしかないよ」

608 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.36 ID:omeSuUmc
「はい。仮にですわ、光があると触ってしまう猿がいるとして…死ぬまで触れ続けたりするでしょうか?」

609 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.33 ID:omeSuUmc
 それほどに、彼女の舌と指先が与える快感はすさまじくて、

610 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.36 ID:omeSuUmc
「ありがとう。行ってきます」

611 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.38 ID:omeSuUmc
 音にならない、彼女の言葉。

612 : カンパニュラ・ベリディフォーリア(関東地方):2009/06/13(土) 00:47:01.12 ID:xih7ALrr
100

613 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.40 ID:omeSuUmc
「失礼しますね」

614 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.40 ID:omeSuUmc
 それでも、言葉にしなきゃいけない気がして、続けた。

615 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.43 ID:omeSuUmc
 和泉ちゃんは、あっという間に花梨の手から短冊をもぎ取ってしまい、

616 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.43 ID:omeSuUmc
「仕方ないと思う。僕は、逃げてばかりだから。本当は、花梨と会うのも気まずくて…」

617 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.45 ID:omeSuUmc
「写しちゃっていいから」

618 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.45 ID:omeSuUmc
「熱烈な歓迎ありがとう…」

619 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.48 ID:omeSuUmc
(ボタンを押して誰も来てくれなかった ら…?)

620 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.49 ID:omeSuUmc
「あん…本当に、赤ちゃんになってしまわれたんですか? 雪、まだ、おっぱいはでませんよ?」

621 : プリムラ・マラコイデス(栃木県):2009/06/13(土) 00:47:01.27 ID:83FhOqoI
だから死ねって

622 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.50 ID:omeSuUmc
 彼女の中は、僕の精液と彼女の愛液でベタベタになっている。

623 : オニタビラコ(岐阜県):2009/06/13(土) 00:47:01.27 ID:gR0RXhVe
なにがおきているんだ

624 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.54 ID:omeSuUmc
「僕から見たら子供」

625 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.55 ID:omeSuUmc
「どうして、そんなこと…」

626 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.56 ID:omeSuUmc
 抱きしめた雪さんの感触…今でも、この手に残っているのに…

627 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.57 ID:omeSuUmc
 雪さんが笑った。

628 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.59 ID:omeSuUmc
 お風呂に入り、部屋に戻った。

629 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.60 ID:omeSuUmc
「…は、はい! それじゃあ、あのぅ、失礼します」

630 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.60 ID:omeSuUmc
 ただ、捨て置かれ、見放された場所。

631 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.63 ID:omeSuUmc
 マリアちゃんの見たものは、僕の見る幻や夢と同種のものなんじゃないかと思う。

632 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.64 ID:omeSuUmc
「無理しないで」

633 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.65 ID:omeSuUmc
「…これ、どうやるの?」

634 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.66 ID:omeSuUmc
 加えて、戦以外の場で不可解な死に方をする者が急増したという事も、大きな痛手となった。

635 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.66 ID:omeSuUmc
「んー、まあねぇ。確かに最近ちょっと疲れっぽいかも」

636 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.68 ID:omeSuUmc
「はは…花梨、そろそろ、こっちも」

637 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.71 ID:omeSuUmc
 どこかで、こんな感覚があったな、と思えば、弓を手にしている時だった。

638 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.71 ID:omeSuUmc
「先生に相談されてみては?」

639 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.72 ID:omeSuUmc
『雪は、おまえが守れ――』

640 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.73 ID:omeSuUmc
「お墓参り?」

641 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.76 ID:omeSuUmc
「夢に、見ましたの」

642 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.76 ID:omeSuUmc
「卑怯者?」

643 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.76 ID:omeSuUmc
『今夜、夢の中でお会いしましょう』

644 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.79 ID:omeSuUmc
「ひっ…ぃ…」

645 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.80 ID:omeSuUmc
「はい。仮にですわ、光があると触ってしまう猿がいるとして…死ぬまで触れ続けたりするでしょうか?」

646 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.80 ID:omeSuUmc
 ピリピリと張りつめた空気の中、花梨が構えを作る。

647 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.83 ID:omeSuUmc
十秒も経たないうちに戻ってきた。

648 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.84 ID:omeSuUmc
「盆の行事だ。船に供え物を乗せて、先祖の霊を見送る」

649 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.86 ID:omeSuUmc
 何か、目に見えないつながりがあるのかもしれない。

650 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.87 ID:omeSuUmc
「透矢さんは亡くならなかった」

651 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.90 ID:omeSuUmc
 見た目の印象通りのさわやかな声に、病室全体の空気が、明るくなったような気がした。

652 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.88 ID:omeSuUmc
 だとすれば、この世にありながら、それらを存在として捉えることのできる、

653 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.89 ID:omeSuUmc
「雪、さん?」

654 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.93 ID:omeSuUmc
「まあ、そう言うかなぁとは思ったけど。それじゃ、僕もやめておこうかな…」

655 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.94 ID:omeSuUmc
 思っていたよりも、人が入っている。

656 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.94 ID:omeSuUmc
 ああ…僕は、キミに応えることすらできなかった。

657 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.96 ID:omeSuUmc
「本人が気にしてないんだから、いいじゃない」

658 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:01.97 ID:omeSuUmc
 この町の夏は暑い。

659 : クサノオウ(岐阜県):2009/06/13(土) 00:47:01.99 ID:9kN9EViv
【祭り】お止め組が実況
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1244821545/
抽出 ID:l1sQFLf9 (976回)

660 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.00 ID:omeSuUmc
 身振り手振りをまじえながら話すマリアちゃんの肩口には、きれいな水着の跡が見えた。

661 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.00 ID:omeSuUmc
 雪さんに起こされて、雪さんの作る朝食を食べて、雪さんに見送られて家を出る。

662 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.02 ID:omeSuUmc
(逃げたか…)

663 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.03 ID:omeSuUmc
「戦争、とか?」

664 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.04 ID:omeSuUmc
「ぁ…えっと…」

665 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.06 ID:omeSuUmc
 バカバカしいけど、この、非常識な出来事の中では、ずいぶん理にかなっているようにも思えた。

666 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.06 ID:omeSuUmc
「那波もですわ」

667 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.09 ID:omeSuUmc
「ちょっと、相談に乗ってもらったの」

668 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.09 ID:omeSuUmc
「物理学の最先端、量子力学による…」

669 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.10 ID:omeSuUmc
「花梨はもともと自主的に練習しているだけだし」

670 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.12 ID:omeSuUmc
「するな!」

671 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.12 ID:omeSuUmc
「わかった。あとさ、それが一段落したら雪さんも来てくれる?」

672 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.15 ID:omeSuUmc
 髪の長い、はかなげな少女が。

673 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.15 ID:omeSuUmc
 あの不思議な力を見せられなければ、たぶんそれで済ませていたんだろうな…。

674 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.16 ID:omeSuUmc
 振り向かせ、唇を押しつける。

675 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.18 ID:omeSuUmc
「デート、してくれる?」

676 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.19 ID:omeSuUmc
 それで、やっと見つけたと思った居場所は、やっぱり幻だった――だから、泣いている。

677 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.20 ID:omeSuUmc
「…とにかく、もう休ませてあげよう」

678 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.21 ID:omeSuUmc
「透矢」

679 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.23 ID:omeSuUmc
 ピリピリと張りつめた空気の中、花梨が構えを作る。

680 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.25 ID:omeSuUmc
 …これが、本当の雪さんなのかもしれない。

681 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.25 ID:omeSuUmc
「左手、いちばん奥にあるのが僕の部屋。そうだよね?」

682 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.27 ID:omeSuUmc
「ちょっと、透矢、透矢ってば」

683 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.29 ID:omeSuUmc
 もう少し、つき合ってもらうことにしよう。

684 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.29 ID:omeSuUmc
「透矢くん…大丈夫?」

685 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.32 ID:omeSuUmc
「雪のことも、忘れてしまいましたか?」

686 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.33 ID:omeSuUmc
 それだけは確かだ。

687 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.34 ID:omeSuUmc
 父さんに言わせれば、ここは、現実から切り離された、特別な場所なんだから油断もできない。

688 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.35 ID:omeSuUmc
「透矢も、前に、変な夢見るとか言ってたよね」

689 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.36 ID:omeSuUmc
 僕も、よくよく元気だ。

690 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.39 ID:omeSuUmc
「本当に、お迎えが来るようですわね」

691 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.39 ID:omeSuUmc
 だけど…父さんの研究は、バカげてる。

692 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.41 ID:omeSuUmc
 たとえ虚像でも、それをくずせば守りたい関係まで壊れてしまいそうで、不安になる。

693 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.41 ID:omeSuUmc
12345678901234567891234567890123456789

694 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.43 ID:omeSuUmc
「冗談ですわ。記憶がなくても変わりませんのね、透矢さんは」

695 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.43 ID:omeSuUmc
 だから、みんなで幸せになれないのかなと。

696 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.47 ID:omeSuUmc
「んー、いつも通りになってきたかなぁ、と思って。キミは記憶喪失で、雪にべったりだし…」

697 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.48 ID:omeSuUmc
 雪さんの体が断続的に震え始めた。

698 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.49 ID:omeSuUmc
 いくら得意だとはいえ、あそこまで正確な動きが出来るものか?

699 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.51 ID:omeSuUmc
 他にめぼしいものは売っているかな、と立ち並ぶ屋台をながめていると、背後から肩をつかまれた。

700 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.51 ID:omeSuUmc
「あー、和泉ちゃん、走ると…」

701 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.52 ID:omeSuUmc
 牧野さんは、すごい集中力で本を読んでいる。

702 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.54 ID:omeSuUmc
「うん、わかってる」

703 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.54 ID:omeSuUmc
「そう言う和泉ちゃんは、楽しくない?」

704 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.55 ID:omeSuUmc
「変だよ…こんなことなら、髪、前のままにしておけば良かったかな」

705 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.58 ID:omeSuUmc
「おやすみなさい、雪ちゃん」

706 : 福寿草(三重県):2009/06/13(土) 00:47:02.35 ID:O2MdJmxi
wwwwwww

707 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.60 ID:omeSuUmc
 記憶をなくす前の僕は、どんな気持ちでこの世界を見つめていたんだろう。

708 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.61 ID:omeSuUmc
「ありましたのに…ぃ…」

709 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.62 ID:omeSuUmc
「別に、嫌がったりなんか」

710 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.63 ID:omeSuUmc
 かあっ、と顔を赤くして、うつむいてしまった。

711 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.65 ID:omeSuUmc
「透矢くん…大丈夫?」

712 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.65 ID:omeSuUmc
「わかってるんだけど…朝は…」

713 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.67 ID:omeSuUmc
「旦那様、わたくしのことでしたら、よろしいんですの」

714 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.67 ID:omeSuUmc
 見れば、右手にある扉のすきまから、明かりがもれている。

715 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.69 ID:omeSuUmc
「たたた」

716 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.70 ID:omeSuUmc
「ぅぅ、すみません、私が来てくださいってお願いしたのに」

717 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.73 ID:omeSuUmc
「事情はわかったが…何も、宮代が見ることはないだろう? 今日は、ちょうど良く大和もいることだし」

718 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.74 ID:omeSuUmc
「入れるんだ?」

719 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.76 ID:omeSuUmc
「もういいから、今日は休んでてよ」

720 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.77 ID:omeSuUmc
「庄一、いったいどうやって?」

721 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.78 ID:omeSuUmc
「ふたりが嘘をついているとは思わないけど…鵜呑みにはできないよ」

722 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.79 ID:omeSuUmc
 あと一回が、限界かもしれない。

723 : エニシダ(dion軍):2009/06/13(土) 00:47:02.44 ID:qqt9AZn1
1000

724 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.80 ID:omeSuUmc
 そこでようやく目にした我が家はというと、木造平屋の、日本家屋という言葉が良く似合う建物だった。

725 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.82 ID:omeSuUmc
 このままいけば、同じ事がくり返されるような気がした。

726 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.84 ID:omeSuUmc
 とりわけ、山を神とした上で、自らもまた山の一部であると考える、原始宗教的な色が。

727 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.85 ID:omeSuUmc
 僕は、少女の後を追いかけた。

728 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.87 ID:omeSuUmc
「おねーちゃん」

729 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.88 ID:omeSuUmc
「よくやるな」

730 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.89 ID:omeSuUmc
 まあ、普通に考えて、雪さんが僕のそばを離れたがることはないよな…。

731 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.90 ID:omeSuUmc
 牧野さんの夢で失敗したからって、それが揺らぐことはない。

732 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.91 ID:omeSuUmc
「ナナミは、必要なくなりました。この世界はもうじき消えますわ」

733 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.93 ID:omeSuUmc
 ゆいいつ確かなもの、自分自身を求めて貪るように手をはいまわらせる。

734 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.96 ID:omeSuUmc
「…ぁ。わかりました。でしたら、着替えてから、改めてうかがいます。それまでにはその…」

735 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:02.96 ID:omeSuUmc
「無理に手伝わされていたとか、そんなことはない?」

736 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.02 ID:omeSuUmc
「わはーっ!」

737 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.01 ID:omeSuUmc
 白い、

738 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.03 ID:omeSuUmc
「それで、あのね…私がいない間に、花梨ちゃんに何があったの?」

739 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.01 ID:omeSuUmc
「あれは…透矢さんが…」

740 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.03 ID:omeSuUmc
 ただ、川に連れてこられただけの僕。

741 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.04 ID:omeSuUmc
 見上げる瞳と、わずかに開かれた唇は、まるで、僕を誘っているようで…

742 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.02 ID:omeSuUmc
 ぱしゃぱしゃ――

743 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.06 ID:omeSuUmc
「庄一、いつからそこに?」

744 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.01 ID:omeSuUmc
「目当てのものは、あったの?」

745 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.09 ID:omeSuUmc
「…好きだよ、花梨」

746 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.13 ID:omeSuUmc
 割り切って。幸せにひたることにした。

747 : アマナ(宮城県):2009/06/13(土) 00:47:03.13 ID:4TwwwMWW
一体何が始まるというんです?

748 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.13 ID:omeSuUmc
 花梨は、暗がりでもわかるくらい真っ赤に染まった顔を、ぱたぱたと両手であおいだ。

749 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.09 ID:omeSuUmc
「ふたりが嘘をついているとは思わないけど…鵜呑みにはできないよ」

750 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.14 ID:omeSuUmc
「あんなにいい子なのに」

751 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.14 ID:omeSuUmc
 ここで、いくつか本を読んだ。

752 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.18 ID:omeSuUmc
「すぐにはね。でも、なんて言うか…宮代神社なんかは、懐かしい感じがした」

753 : バイカカラマツ(dion軍):2009/06/13(土) 00:47:02.94 ID:xhHkJMtF
1000

754 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.15 ID:omeSuUmc
「和泉ちゃん…って!?」

755 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.18 ID:omeSuUmc
 別に目指す川がなくても、開けた場所があれば休憩もできる。

756 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.19 ID:omeSuUmc
 常世の国というよりは、黄泉の国への入り口と言われたほうがしっくりくる。

757 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.21 ID:omeSuUmc
 だいたい、どうして牧野さんなのか。

758 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.22 ID:omeSuUmc
「それっ、その顔が嫌。何を考えてるのか知らないけど、人の寝顔を勝手に見て、ニヤニヤしないで!」

759 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.24 ID:omeSuUmc
「ホントだよ。髪をほどくと、大人っぽくなっちゃうんだね」

760 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.19 ID:omeSuUmc
(やっぱり、会いたかったんじゃないか)

761 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.25 ID:omeSuUmc
「それっ、その顔が嫌。何を考えてるのか知らないけど、人の寝顔を勝手に見て、ニヤニヤしないで!」

762 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.27 ID:omeSuUmc
『本当ですわ。いつも、その石を身につけていなさいな。目印になりますわ』

763 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.27 ID:omeSuUmc
 そこでようやく目にした我が家はというと、木造平屋の、日本家屋という言葉が良く似合う建物だった。

764 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.29 ID:omeSuUmc
「あんまり…」

765 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.30 ID:omeSuUmc
「嘘だもん…そんなこと言って、本当は目が覚めなければいいって…」

766 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.31 ID:omeSuUmc
「無理に何かやらせなくてもいい気がするなぁ」

767 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.33 ID:omeSuUmc
 だから、勘違いだったのかもしれない。

768 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.34 ID:omeSuUmc
「ふーん。でもいいな。今日は暑いし、僕もひと泳ぎしたいよ」

769 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.35 ID:omeSuUmc
「ホント! 良かった…」

770 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.35 ID:omeSuUmc
 でも、これはただの現実だった。

771 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.39 ID:omeSuUmc
 とてもじゃないけど、顔の様子だとか、細かい特徴なんて確認できやしない。

772 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.37 ID:omeSuUmc
 庄一、静かになったと思ったら、動かなくなっていた…。

773 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.39 ID:omeSuUmc
「だけど、できるだけ大切にしますから」

774 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.41 ID:omeSuUmc
「キスの、おまじないですか?」

775 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.43 ID:omeSuUmc
「僕が、ついていくっていうのは無し?」

776 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.44 ID:omeSuUmc
 ロケットが月に着いて、そこがおとぎの国じゃなくなった今、月のウサギたちはどうしているんだろう?

777 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.45 ID:omeSuUmc
「どう思われたっていいわよ。マリアが元に戻ったなら、それで」

778 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.48 ID:omeSuUmc
「明日も約束をしていたな。断るなら、適当な言い訳をしておくぞ」

779 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.48 ID:omeSuUmc
 花梨はあいかわらずのだんまりを決め込んでいる。

780 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.51 ID:omeSuUmc
 どうであったにせよ、彼女の決意は固いようだ。

781 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.52 ID:omeSuUmc
「それで『つながる』か」

782 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.53 ID:omeSuUmc
「ありがとう。雪さんも…」

783 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.53 ID:omeSuUmc
 ふたりがいつもの口ゲンカでも始めたらよけいに収拾がつかなくなる。

784 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.55 ID:omeSuUmc
「そうですね。あの子には少し悪い気がしますけど」

785 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.57 ID:omeSuUmc
「ありがとう。メガネを外して見ると、透矢くんは、もっと素敵になるね」

786 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.60 ID:omeSuUmc
「それよりも、雪に、何かお手伝いできることはありませんか?」

787 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.60 ID:omeSuUmc
 もっとも、こんなこと今さらだ。

788 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.62 ID:omeSuUmc
「透矢さん、お腹…好きなんですか?」

789 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.64 ID:omeSuUmc
「あ、透矢、実はストライク?」

790 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.64 ID:omeSuUmc
「風船に夢ね。僕も前に聞いたかもしれないなぁ。子供は夢をつめこんで、大人は魔法の力を使って――」

791 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.67 ID:omeSuUmc
「そんな、ほめすぎると怪しいよ」

792 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.68 ID:omeSuUmc
「わかりません。本当は好きなのかもしれないし。友達だとは思うけど…」

793 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.70 ID:omeSuUmc
「ふふ。ナナミも、ずっと見守っていますからね。さあ、お願いをしましょう」

794 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.71 ID:omeSuUmc
「ふーん。でもいいな。今日は暑いし、僕もひと泳ぎしたいよ」

795 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.71 ID:omeSuUmc
「…私、おいしかった?」

796 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.74 ID:omeSuUmc
「うん。それで…庄一?」

797 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.75 ID:omeSuUmc
「そんな顔しないでよ。ほら、無理に手なんか入れて、洋服がやぶけちゃったら嫌だなぁと思って」

798 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.76 ID:omeSuUmc
「本当はいけないことなのかもしれないけど、こういう時はいいと思うんだ」

799 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.77 ID:omeSuUmc
 二階建ての建物で、本来は、主に教会関係者が寝泊まりするための建物だったらしい。

800 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.78 ID:omeSuUmc
 和泉ちゃんの言葉には、どことなくトゲのようなものが感じられた。

801 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.79 ID:omeSuUmc
「うん。それで…庄一?」

802 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.79 ID:omeSuUmc
 べっ、と舌を出されてしまった。

803 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.80 ID:omeSuUmc
「ううん。それで、えーと、それって?」

804 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.83 ID:omeSuUmc
「こんなことを続けていては、お友達を無くしてしまいます」

805 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.84 ID:omeSuUmc
「ずっと、一緒にいるって…約束…」

806 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.84 ID:omeSuUmc
「無理に何かやらせなくてもいい気がするなぁ」

807 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.85 ID:omeSuUmc
 門の前の暗がりに、彼女がいた。

808 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.87 ID:omeSuUmc
「な、なんのこと?」

809 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.88 ID:omeSuUmc
 ぎゅっ――僕の腕をつかむアリスの手に力がこもった。

810 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.89 ID:omeSuUmc
「んー、かもしれないね」

811 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.90 ID:omeSuUmc
 だから昼間はとにかく暑い。

812 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.91 ID:omeSuUmc
 僕は、またゆっくりと腰を前後させ始めた。

813 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.92 ID:omeSuUmc
「人聞きの悪いこと言わないでほしいんだけど」

814 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.94 ID:omeSuUmc
 どう見ても、男女別で練習してるような気が…

815 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.95 ID:omeSuUmc
「どう危ないの?」

816 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.96 ID:omeSuUmc
 花梨の手からウサギが離れた。

817 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:03.98 ID:omeSuUmc
 マンツーマンのあたりを、やけに強調する。

818 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.01 ID:omeSuUmc
 マリアちゃんは、もう、すっかりいつもの調子に戻っている。

819 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.03 ID:omeSuUmc
「おはよー。上がるからねー」

820 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.04 ID:omeSuUmc
 僕は彼女の胸に手を伸ばした。

821 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.05 ID:omeSuUmc
 おじさんは、牧野さんの状態を見ても平然とした顔で、コーヒーカップの乗った盆を僕に差しだした。

822 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.07 ID:omeSuUmc
「いーじゃない、あなた、普段はさんざん甘えてるんだから!」

823 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.10 ID:omeSuUmc
 花梨の様子を見に行くのとは状況が違うとはいえ…。

824 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.11 ID:omeSuUmc
「ば、場所までは知らなかったんだよ」

825 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.11 ID:omeSuUmc
「へ?」

826 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.12 ID:omeSuUmc
「前見てよ、前!」

827 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.15 ID:omeSuUmc
(…あっさり、しすぎていないか?)

828 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.16 ID:omeSuUmc
 門の前の暗がりに、彼女がいた。

829 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.16 ID:omeSuUmc
「いいって。はは…それにしても、ひでぇツラだな」

830 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.18 ID:omeSuUmc
「じゃあ、もうちょっと何か…こんな練習ばっかりじゃ、頑張って出てきた甲斐がないよ」

831 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.19 ID:omeSuUmc
 言葉を、ひと月でほぼ完全に理解した。

832 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.20 ID:omeSuUmc
「そっか…大丈夫、いい匂いしかしなかったよ」

833 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.21 ID:omeSuUmc
 不安を見て取ったのか、彼女が僕の手をきつく握りしめてきた。

834 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.23 ID:omeSuUmc
 バランスを失って、あとずさる。

835 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.23 ID:omeSuUmc
 戸惑った顔をしながら、何も聞かず、僕の言う通りにしてくれる雪さん。

836 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.25 ID:omeSuUmc
「えー、どーでもいいじゃん、デートなんだし」

837 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.27 ID:omeSuUmc
 これは、まるで彼女だ。

838 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.27 ID:omeSuUmc
 自分に何かしらの過去が存在したっていう事実――それが確認できるだけでも、今の僕には心強かった。

839 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.28 ID:omeSuUmc
 言いかけると、彼女はそれを止めるように、背中へ回した手に力をこめた。

840 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.28 ID:omeSuUmc
「確認だけでしょ。ちゃんと宿題をやること、ケガをしないように」

841 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.30 ID:omeSuUmc
「ひゃっこいひゃっこい」

842 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.31 ID:omeSuUmc
「じゃあ、もうちょっと何か…こんな練習ばっかりじゃ、頑張って出てきた甲斐がないよ」

843 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.33 ID:omeSuUmc
「な、なんのこと?」

844 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.34 ID:omeSuUmc
「そっか。でも、誤解しないであげて。あの変身は、僕たちが気持ちを確認した後のことだから」

845 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.36 ID:omeSuUmc
 が、誰もいないようだった。

846 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.36 ID:omeSuUmc
「海?」

847 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.38 ID:omeSuUmc
「…………もう、勝手にしろっ!」

848 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.39 ID:omeSuUmc
「僕への、言づけだって?」

849 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.40 ID:omeSuUmc
 背筋に、冷たいものが走った。

850 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.42 ID:omeSuUmc
 今さらではあるけど、よくここまで気がつくな、と感心してしまう。

851 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.45 ID:omeSuUmc
 その代わり、僕の手を強くにぎり休むことなく足を進めた。

852 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.44 ID:omeSuUmc
 この辺にしておこう。

853 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.47 ID:omeSuUmc
「なんか騙されてる気がする…」

854 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.49 ID:omeSuUmc
 その後、すべての家を見て回ったけど、どこも同じような惨状だった。

855 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.51 ID:omeSuUmc
 雪さんが、くすぐったそうな顔をする。

856 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.53 ID:omeSuUmc
 僕は、夢か幻かはわからないけど、父さんが言う、神隠しってやつにあった。

857 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.53 ID:omeSuUmc
 そしてそのうち、なぜか気落ちした様子で肩を落とし、振り返った。

858 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.54 ID:omeSuUmc
 もし弓を引かないと記憶が戻らないと言うのであれば、

859 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.56 ID:omeSuUmc
「あはは。で、やっぱり、明日は駄目?」

860 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.57 ID:omeSuUmc
「ぃぅっ…」

861 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.58 ID:omeSuUmc
「大好きなもの、ふたつも奪っちゃって…嫌われたに決まってるじゃない」

862 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.59 ID:omeSuUmc
 波音に合わせるように、和泉ちゃんの足下で、小さなシミが、浮かんでは消えていた。

863 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.61 ID:omeSuUmc
「前は、神社の裏山から出て来たのよね、あの男…」

864 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.62 ID:omeSuUmc
「笑うことだよ〜。透矢くん、この話をすると、最後に必ず“まいったな”って言うんだもん」

865 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.63 ID:omeSuUmc
「だから、僕とがんばろうよ」

866 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.64 ID:omeSuUmc
「そうそう。あの、落ちついてきいてほしいんだけど…」

867 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.66 ID:omeSuUmc
「はは…それでいいの?」

868 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.67 ID:omeSuUmc
「私、あきらめていないから」

869 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.68 ID:omeSuUmc
「僕には、無理だった」

870 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.69 ID:omeSuUmc
「お人好しの透矢さんが、この私を出し抜こうなんて、百年早いのよね」

871 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.69 ID:omeSuUmc
「こんにちは。じゃあ、行こうか」

872 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.71 ID:omeSuUmc
 真っ白な肌が、みるみる赤みをおびていく。

873 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.71 ID:omeSuUmc
「こんなものですよ。見ての通りの田舎ですから」

874 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.74 ID:omeSuUmc
「そう言うけど、キミ、もともと自主参加してたんだよ」

875 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.75 ID:omeSuUmc
 和泉ちゃんには似合わない、嫌な顔。

876 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.75 ID:omeSuUmc
「悔しいけど、ホントにそうよ。私たちの言う非常識なことを信じて、助けてくれたんだもん」

877 : 菜の花(愛知県):2009/06/13(土) 00:47:04.64 ID:MH9bbGg2
   _,,....,,_  _人人人人人人人人人人人人人人人_
-''":::::::::::::`''>   ゆっくりしていってね!!!  <
ヽ::::::::::::::::::::: ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
 |::::::;ノ´ ̄\:::::::::::\_,. -‐ァ     __   _____   ______
 |::::ノ   ヽ、ヽr-r'"´  (.__    ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
_,.!イ_  _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7   'r ´          ヽ、ン、
::::::rー''7コ-‐'"´    ;  ', `ヽ/`7 ,'==─-      -─==', i
r-'ァ'"´/  /! ハ  ハ  !  iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ  ,' ,ゝ レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
`!  !/レi' (ヒ_]     ヒ_ン レ'i ノ   !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |
,'  ノ   !'"    ,___,  "' i .レ'    L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|
 (  ,ハ    ヽ _ン   人!      | ||ヽ、       ,イ| ||イ| /
,.ヘ,)、  )>,、 _____, ,.イ  ハ    レ ル` ー--─ ´ルレ レ´

878 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.78 ID:omeSuUmc
 ただ、捨て置かれ、見放された場所。

879 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.78 ID:omeSuUmc
 自分に何かしらの過去が存在したっていう事実――それが確認できるだけでも、今の僕には心強かった。

880 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.80 ID:omeSuUmc
「雪さんと、離れたくないから」

881 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.81 ID:omeSuUmc
 が、誰もいないようだった。

882 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.82 ID:omeSuUmc
「だから、僕とがんばろうよ」

883 : モクレン(北海道):2009/06/13(土) 00:47:04.61 ID:8OTokx3I
キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━(  ゚)━━(  )━━(  )━━(゚  )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━━

884 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.88 ID:omeSuUmc
 いつの間に動いたのか、アリスはマリアちゃんの背後で不気味にささやくと、

885 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.88 ID:omeSuUmc
 そんな絵が思い浮かび、僕は戦慄した。

886 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.89 ID:omeSuUmc
 雪さんはしばらくの間、僕の手をなで続けてくれた。

887 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.92 ID:omeSuUmc
 雪さんの目から、いっぺんに涙があふれ出す。

888 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.93 ID:omeSuUmc
 ぐちゃっという水っぽい音がしたと思うと、背筋に寒気が走って、

889 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.94 ID:omeSuUmc
 僕は、やはりすべてが終わりを告げたのだということを、肌で感じとっていた。

890 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.95 ID:omeSuUmc
 なにしろ、一度は済ませた後だし、彼女の中はびしょぬれを通り越して泉みたいになっている。

891 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.97 ID:omeSuUmc
「和泉ちゃんは嫌なんだよね?」

892 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.98 ID:omeSuUmc
(というかこれ、ぬいぐるみ?)

893 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:04.98 ID:omeSuUmc
「うん。じゃあ、このまま行くけど、いいかな?」

894 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.00 ID:omeSuUmc
 彼女は僕のベッドに顔を、胸をこすりつけるようにして、一心不乱に体をゆすっていた。

895 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.01 ID:omeSuUmc
 そうでもないとすれば、

896 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.03 ID:omeSuUmc
「言っときますけど、エッチなことじゃないですからね」

897 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.05 ID:omeSuUmc
「良かった。じゃあ練習の続きしよう」

898 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.06 ID:omeSuUmc
「牧野さんが、透矢さんって呼んでくれたからさ、うれしかった」

899 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.07 ID:omeSuUmc
 僕は和泉ちゃんに告白されて、キスだってした。

900 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.08 ID:omeSuUmc
「アリス、もう…限界…」

901 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.09 ID:omeSuUmc
 でも、あの立派なツインテールと黒ずくめの服装は、そうそう見間違えるものじゃない。

902 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.10 ID:omeSuUmc
「ふふ…雪なんかが相手でも、気になるものですか?」

903 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.11 ID:omeSuUmc
 なんだか騙されているような気分になりながらも、僕は仕方なく花梨に続いた。

904 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.12 ID:omeSuUmc
「あ、はい」

905 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.14 ID:omeSuUmc
「後生です、何も聞かないでください」

906 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.15 ID:omeSuUmc
 何においても、この子はそういう基本的な事を知りたがっていた。

907 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.16 ID:omeSuUmc
「とりあえず、待ってて」

908 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.18 ID:omeSuUmc
「ホントですか? ぅぅ…」

909 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.18 ID:omeSuUmc
 腕に、まだ花梨の感触が残っている。

910 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.20 ID:omeSuUmc
「牧野さんのこと考えてないし」

911 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.21 ID:omeSuUmc
「大丈夫だよ、痛いところもないし」

912 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.22 ID:omeSuUmc
「…うん。最後だし、思いっきり泳いじゃうよ。覚悟してね?」

913 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.24 ID:omeSuUmc
「べ、別に、焦ってないよ…」

914 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.25 ID:omeSuUmc
「夢に、見ましたの」

915 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.26 ID:omeSuUmc
 少し整理。

916 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.29 ID:omeSuUmc
「そう言うけど、キミ、もともと自主参加してたんだよ」

917 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.30 ID:omeSuUmc
「とりあえず、待ってて」

918 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.31 ID:omeSuUmc
 身振り手振りをまじえながら話すマリアちゃんの肩口には、きれいな水着の跡が見えた。

919 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.33 ID:omeSuUmc
 広場の中心に立つ大木の下に、彼女はもたれかかるようにし、たたずんでいた。

920 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.35 ID:omeSuUmc
「? ああ、大丈夫だよ、体温計を探しに行こうと思っただけだから」

921 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.35 ID:omeSuUmc
「別に、僕は何も…」

922 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.37 ID:omeSuUmc
 僕は、あのとき知りたかったのかもしれない。

923 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.38 ID:omeSuUmc
 というよりも、七夕に固執する子が、めずらしいだけだろうか?――なんにしたって変わっている。

924 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.39 ID:omeSuUmc
「勘弁してよ…」

925 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.40 ID:omeSuUmc
 話し疲れたのか、海岸沿いの道を二人は無言で歩いている。

926 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.43 ID:omeSuUmc
「弓引きの儀式、梓弓――古来より、弓矢というのは、そういう神聖な儀式に関わるものなんですの」

927 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.43 ID:omeSuUmc
「和泉ちゃん、気をつけないと」

928 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.45 ID:omeSuUmc
「今日、病院に行ってきた。入院していた時に、いくつか検査をしてね」

929 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.47 ID:omeSuUmc
「悩み事なら、相談に乗るけど?」

930 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.48 ID:omeSuUmc
 めでたく、本日退院だ。

931 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.49 ID:omeSuUmc
「庄一はだまってて!」

932 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.50 ID:omeSuUmc
「よろしかったら、また明日、続きを教えてくださいね」

933 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.50 ID:omeSuUmc
「ちょっと、頭をぶつけて…」

934 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.52 ID:omeSuUmc
「神社? でも、もう暗くなっちゃいますよ」

935 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.52 ID:omeSuUmc
 狭い町とはいえ、やみくもに走り回って見つかるとも思えない。

936 : タツナミソウ(関東・甲信越):2009/06/13(土) 00:47:05.55 ID:gCJ/nlc2
立て続けろ

937 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.55 ID:omeSuUmc
「…そんなもの…かもしれないね」

938 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.56 ID:omeSuUmc
「雪さん、ここは?」

939 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.58 ID:omeSuUmc
 和泉ちゃんが首をひねる。

940 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.58 ID:omeSuUmc
「あなたたちねぇ…私がいること忘れてない?」

941 : ライラック(大阪府):2009/06/13(土) 00:47:05.36 ID:ec3Qj8Qz
お互い何を戦ってるんだ?

942 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.60 ID:omeSuUmc
 アリスとは逆に、マリアちゃんは拍子抜けしたような調子で言った。

943 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.61 ID:omeSuUmc
「そっか。でも、誤解しないであげて。あの変身は、僕たちが気持ちを確認した後のことだから」

944 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.63 ID:omeSuUmc
 要請通り、花梨の家の蔵とやらを調べることになったはいいけど、

945 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.64 ID:omeSuUmc
 子供じみているけど、どうやら頭を撫でてあげるのが、いちばん効果的らしい。

946 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.65 ID:omeSuUmc
「あー、別に責めてるわけじゃないから。じゃあ、午後からどうしたもんだろ」

947 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.66 ID:omeSuUmc
 嘘なのか本当なのかわからないような事を言う。

948 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.68 ID:omeSuUmc
『ね、すごいでしょう?』

949 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.69 ID:omeSuUmc
「花梨も気にしてたけど、彼女は、彼女なりに変わろうとしているだけだよ」

950 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.71 ID:omeSuUmc
「デート、してくれる?」

951 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.71 ID:omeSuUmc
 僕は、彼女たちのために、何をしてあげられるだろう…

952 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.73 ID:omeSuUmc
「ごめんね。和泉ちゃんが、せっかくうち明けてくれたのに、ごめん」

953 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.76 ID:omeSuUmc
 マリアちゃんが不思議そうな目をして顔を上げる。

954 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.76 ID:omeSuUmc
 たとえ虚像でも、それをくずせば守りたい関係まで壊れてしまいそうで、不安になる。

955 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.77 ID:omeSuUmc
「どうか無理をなさらずに。気分が悪いのでしたら、続きは明日にしましょう」

956 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.78 ID:omeSuUmc
「ホントですか? ぅぅ…」

957 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.80 ID:omeSuUmc
「けっこう、恥ずかしいんだよ…」

958 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.82 ID:omeSuUmc
『ね、すごいでしょう?』

959 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.83 ID:omeSuUmc
 今の今まで、忘れていた、らしい。

960 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.84 ID:omeSuUmc
「ずっと」

961 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.85 ID:omeSuUmc
 背後から声がかかった。

962 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.87 ID:omeSuUmc
「駄目です!」

963 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.89 ID:omeSuUmc
 和泉ちゃんにはやっぱり笑顔でいてもらいたい。

964 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.91 ID:omeSuUmc
「二人とも、お待たせ」

965 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.91 ID:omeSuUmc
 僕は、そこでようやく、黒板に書かれた自習の二文字に気がついた。

966 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.94 ID:omeSuUmc
 結局、この人には、どうしたって敵わない。

967 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.94 ID:omeSuUmc
「あ…ゃぁっ。いいよ、自分でする」

968 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.96 ID:omeSuUmc
「はは、まあ、そんなものだよ…」

969 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.96 ID:omeSuUmc
 舌が絡み合うたび、ざらりとした感触がつたわって、僕の意思とは関係なしに、体が悦びに震える。

970 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.97 ID:omeSuUmc
「きれいな足」

971 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.98 ID:omeSuUmc
 夢の中で、触れた感触まで覚えてるっていうのも、よく考えたらすごいことだ。

972 : カタクリ(長屋):2009/06/13(土) 00:47:05.78 ID:+4DVNe6i
記念カキコ

973 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:05.99 ID:omeSuUmc
「頼むぜ、ホント」

974 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.01 ID:omeSuUmc
「じゃあ、通った道をもういちど探してみよう」

975 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.03 ID:omeSuUmc
「雪では、お力になれないんですね」

976 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.03 ID:omeSuUmc
 まだ、何か決定的に足りていない気がする。

977 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.04 ID:omeSuUmc
「いいけど、それで、話って?」

978 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.06 ID:omeSuUmc
「常連…?」

979 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.06 ID:omeSuUmc
 半泣きの、砂にまみれた顔があわれで、なんとなく頭を撫でた。

980 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.07 ID:omeSuUmc
 戻るきっかけをつかめなければ、一生、彼女とふたりきりってことか?

981 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.08 ID:omeSuUmc
「まっすぐまっすぐ…はい、そこです」

982 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.09 ID:omeSuUmc
 偶然じゃない。

983 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.11 ID:omeSuUmc
(会いに来て、良かったな…)

984 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.11 ID:omeSuUmc
 花梨が神妙な顔でうなずいたのを見て、雪さんは、ぽつりぽつり、事の次第を語り始めた。

985 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.13 ID:omeSuUmc
「…じゃあ、おいで」

986 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.14 ID:omeSuUmc
 決まってる…いつか、しぼんで無くなるんだ。

987 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.16 ID:omeSuUmc
「事故? なるほど、それで僕は…」

988 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.19 ID:omeSuUmc
「おねーちゃん」

989 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.19 ID:omeSuUmc
 眠ろうにも、夢のことがちらついて、あまり眠る気になれない。

990 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.22 ID:omeSuUmc
 何が起こっているのか、よくわからないけど、雪さんだけは…

991 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.24 ID:omeSuUmc
「あふっ…ひゃっ、ひゃめぇ…」

992 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.24 ID:omeSuUmc
 だが、生き残った。

993 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.27 ID:omeSuUmc
「あー、別に責めてるわけじゃないから。じゃあ、午後からどうしたもんだろ」

994 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.28 ID:omeSuUmc
 それにしても、父さんの論法は、ずいぶん押しつけがましいというか…

995 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.29 ID:omeSuUmc
「? うん。のぞいてたのはこっちだし、無視するのはちょっとね…」

996 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.30 ID:omeSuUmc
 マリアちゃんは、すすっ、と僕の背後に隠れてしまった。

997 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.31 ID:omeSuUmc
 そんな気がした。

998 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.32 ID:omeSuUmc
 今日は人が少ない…静かだ。

999 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.34 ID:omeSuUmc
「初耳」

1000 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.36 ID:omeSuUmc
 雪さんが女の子のために使った、おとぎの国の入り口を開く魔法。

1001 : ◆aLICeotiAI :2009/06/13(土) 00:47:06.36 ID:omeSuUmc
「いいえ。でしたら、片思いしても、よろしいんですの?」

1002 :1001:Over 1000 Thread
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しい職を探して下さい。。。

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