生活保護を不正に受け取った礼儀正しいヤクザを逮捕

生活保護費を詐取　容疑の暴力団幹部逮捕　県警と狭山署
2009年1月22日

妻の収入を隠したり、日本にいない子どもの扶養手当を受けるなどして生活保護費をだまし取ったとして、
県警捜査四課と狭山署は二十一日、詐欺の疑いで事情を聴いていた、入間市宮寺、指定暴力団住吉会幸平一家幹部中村雅毅容疑者（４３）を逮捕した。

調べでは、中村容疑者は二〇〇七年二月から昨年九月までの間、フィリピン人の妻（３７）との間に生まれた長女（２つ）が日本を出国したことや
妻にパート収入があることを隠し、教育費を含む生活保護費計約八十四万円をだまし取った疑い。

県警によると、長女は〇七年一月に出国、妻は昨年七－九月に計約四十万円の収入があった。
中村容疑者は調べに「お金は受け取ったがだましたのではない」と容疑を否認しているという。

県警によると、中村容疑者は一九九九年十一月に生活保護を申請し、毎月二十五万から三十万円を受給。
入間市役所には「病気で仕事ができない」などと説明する一方で、他人名義の外車に乗り、組事務所にも出入りしていたという。

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入間市生活福祉課によると、中村雅毅容疑者は生活保護申請時に、夫婦で自律神経失調症と有機リン中毒の診断書を提出していたという。

同課は「ケースワーカーによる医療機関への病状調査や本人への収入申告指導、税務調査などは適切に実施していた」と説明、
「副収入などは分からなかった。完全に中村容疑者の欺瞞（ぎまん）行為」とする。

中村容疑者が二〇〇五年から暴力団構成員だったことは、昨年八月に狭山署から通知を受けて分かったといい、
担当者は「ケースワーカーに対する脅しや威圧的な態度もなく本当に驚いた」と話した。
市は中村容疑者に不正受給分を返還するよう請求している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20090122/CK2009012202000139.html